この子育て法は、ほかの3人の子どもにも良い影響を与えている。
「障害のことを細かく伝えていなくても、長男がうまく言葉で伝えられないときも、3人はどう接したら良いか察しています。だからといって普通にケンカもしますし、分け隔てなく一緒に遊んでいて。長男がユーモアあふれる冗談を言って、ほかの子どもたちが笑っている。そんな瞬間を見るのが、何よりの幸せなんです」
この子のことを隠す理由がない
昨年には、ホノルルマラソンの前日に行われるマラソンイベントに参加。家族一緒に走る姿をSNSで発信し、大きな話題を呼んだ。
「障害がある子どもをSNSに載せたくないとか、存在を隠したいという人もいらっしゃいます。それは周りに心配をかけたくないからだとか、親の仕事に影響するからだと聞いたことがあります。でもほかの子どもは載せるのに、長男だけ隠す理由が僕にはありません。息子を誇りに思っていますから」
そんな思いもあり、長男誕生の際にはダウン症のことも包み隠さず世間に公表した。しかし、心ない言葉を投げつけられることもあったという。
「当時は横浜DeNAベイスターズの監督だったので、野球に関するインタビューを受けたときに、長男が生まれたことやダウン症のことを話の流れで報告したんです。
するとダウン症の子どもがいて大変だから、試合に負けても仕方がないという“言い訳”に聞こえると批判があって。野球のメディアで伝えるべきではないとも言われました。でも仕事の結果とプライベートは、一切関係ないこと。オンとオフはしっかり分けているので、筋違いの批判だと感じていました」
だがそれは一部の意見。SNSで発信を続けることで、同じダウン症の子どもを持つ家族からの反響も多い。
「“剣侍くんはロールモデルです”とか“ラミちゃんファミリーの子育てを参考にしています”というポジティブなメッセージを頂くたびに、むしろ僕らが勇気づけられて。こういった方々のために活動していこうと、モチベーションも上がります」

















