秋篠宮さまも“当事者の意見を聞いてほしい”と会見で述べた

 慎重派だった中道改革連合の力が弱まった現在、皇室典範改正が加速する可能性は高い。君塚教授は、具体的な改正案をこう提言する。

第一条の“皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する”という文言については“直系の長子が継承する”と改めるべきです。

 もちろん直系の中で男子を優先するという条項を入れる選択肢もありますが、今上天皇のお子さまは女性のみ。そうなれば、継承順位の第1位は愛子さまになります。併せて、第十二条の“女性皇族は、婚姻後に皇室を離脱する”という部分も改正の必要があります」

 旧宮家の男性を養子に迎える案には、懸念を示す。

80年前に皇籍を離脱し、顔も名前もまったく存じ上げないような方を“男系男子だから”という理由で戻すことは極めてハイリスクと言わざるを得ません。それよりも、婚姻により皇室を離れられた高円宮家の三女である絢子さんのように公務に精通し、すでにお子さんもいらっしゃる女性皇族の復帰を優先すべきではないでしょうか」

2月26日、悠仁さまは一人で京都を私的に訪問され、孝明天皇や明治天皇の山陵を参拝し、成年式を終えたことを報告された
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【写真】WBCの観戦に訪れた天皇ご一家。ブルーのリンクコーデをされていた

 皇室典範の改正は国会に委ねられるが、当事者である皇族の方々はどうお考えなのか。秋篠宮さまは、'09年のお誕生日の会見でこう述べられている。

皇位継承の制度というもの自体に関しましては、これは陛下も述べられているように、国会の論議に委ねるべきものであるというふうに、私も考えます。しかし、その過程において今後の皇室の在り方ということも当然議論されることになるわけですけれども、その将来的な在り方ということについては、やはり将来その当事者になる皇太子ほかの意見を聞くという過程も私は必要なのではないかと思っております

 さらに'24年のお誕生日の会見では“皇族の考えを理解して、もしくは知っておく必要があるのではないか”という旨を言及された。

秋篠宮さまが会見で何度も“当事者たちの意見を聞いてほしい”と発信され続けています。この言葉の重みを、政府や宮内庁はどこまで真摯に受け止めているのでしょうか。政治的思惑だけで議論を進めることは、あまりに不誠実だと言えます」(前出・皇室ジャーナリスト)

 時代の変化の波の中で“皇室とは何か”ということを改めて問われる節目が来ている。

君塚直隆 駒澤大学法学部教授。イギリス政治外交史などを専門とし、著書は『エリザベス女王 増補版 史上最長・最強のイギリス君主』ほか多数