さらに研究を進めるうちに、20歳をピークに分泌が減少する「若返りホルモン」のひとつ、成長ホルモンの分泌も上昇することがわかってきた。
細胞分裂可能な寿命が延びている証拠
「成長ホルモンが肝臓に働きかけて、古くなった細胞をまったく新しい2つの細胞にする細胞分裂を誘導。その結果、老化に伴って発症する全疾病の予防・改善にも役に立つとみられます」
そしてもうひとつ、更年期に入ると急激に減少する女性ホルモン・エストロゲンの活動が、活発になることも注目されている。
「地球上の生物のほとんどは、オスよりメスのほうが長命。その理由のひとつがエストロゲンにあると考えられています。エストロゲンには骨を強くするほか、コレステロールを減らし、血管壁を温め動脈硬化を抑制するといった効果もあります」
こうしたさまざまな効果が得られる「ストレスフリー療法」を15年以上、毎日続けてきた了徳寺さんは、血液検査は常に良好。虫歯はひとつもない。20年ぶりに会った友人から、
「まったく変わらないね」
と言われる理由は、こういった秘密があったのだ。
「ストレスフリー療法」は身体の未知の体表点と、東洋医学のツボに温熱刺激を与えて自律神経のバランスを整え、血中のストレスホルモンを下げ、血流の増幅を実現した。
さらに成長ホルモンやエストロゲンなどの分泌を促すだけでなく、慢性的な炎症や酸化ストレスを軽減。細胞の修復力が高まり、DNAの機能性の若返りやテロメアの維持、延長が期待できるといわれている。こうした効果は今、アスリートの世界でも注目されている。
「東京オリンピックの柔道で金メダルを獲得し、現在、新日本プロレスで活躍するウルフアロン選手や、パリオリンピックの柔道で金メダルに輝いた角田夏実さんも取り入れています。『ストレスフリー療法』を導入して血流がアップすることで筋肉も柔らかくなり、関節の可動域も広がる。ケガの防止にもなるので、ルーティンに取り入れているアスリートも増える傾向にあります」
さらに研究を重ねた結果、「テロメア効果」について新たな事実も明らかになった。
「順天堂大学医学部の堀江重郎教授との共同研究の結果、『ストレスフリー療法』を約1か月行うと、テロメアが平均で2~3歳分伸びていることも証明されました。これは細胞分裂可能な寿命が延びている証拠です」
ドバイワールドカップを制した競走馬で、ウシュバテソーロなどの馬主としても知られる了徳寺さんにはもうひとつ、大きな夢がある。
「競走馬はとてもストレスフル。レース前になると入れ込み、胃腸障害のある馬も多い。ところが『ストレスフリー療法』を試すとそれがなくなり、食欲も旺盛。毛ヅヤも良くなりました。さらに研究を重ね、馬が健康で長く走れるようお役に立てれば」
78歳とは思えない若々しい了徳寺健二さん。その秘訣を書いた著書を上梓し、先を見つめるその目は、少年のように輝いていた。
取材・文/島崎哲平


















