数週間後、ジュンさんがその居酒屋に1人で訪れたところ、1人で飲んでいる康二さんの姿が。2人はその偶然に驚いた。

一緒に飲んだらとても楽しくて。以来、2人で飲みに行くように。偶然出くわしたタイ人の知人に紹介したら『この人、あなたに絶対合う!』と言われたのを覚えています。2か月が過ぎ、打ち解け合ってきたころ、彼が『君のことは僕が守る!』と。私、これまで男性にこんな言葉をかけられたことがなかったんです……。ウブで不器用な人と思っていたので、意外でした。『はい、ありがとう』と、私も素直に言えました

 ジュンさんは20代で2度の結婚、離婚。元夫たちからのDVやモラハラ、金銭トラブルに見舞われた。その後、2人の男性と同棲するも結婚には至らなかった。子宮全摘という経験もした。40代では、当時の職場の男性に押し切られて不倫関係になったことも。

 康二さんは、彼女がこれまで付き合ってきた男性たちとは正反対のタイプだ。

病気の影響で、私はまだ体調が優れないことも多いのですが、そんな私の面倒を見ることが生きがいみたいな人(笑)。友人からは『彼、こんな優良物件なのに、なぜ今まで独身だったの?』と聞かれます。彼にもそれなりに恋愛経験はあったようですが、人がよすぎるせいか、お金を持ち逃げされたりとか、結婚まで至らなかったみたい

 2人ともお酒が好きで、ジュンさんが用意した酒の肴で晩酌をするのが、何よりの楽しみだという。

お互いに結婚にこだわりはなく、一緒に暮らして6年がたちました。4年前に犬を飼い始めたことで、より円満になりました。マッチングアプリだったら、こんないい人に巡り合えなかったでしょう。地元の不動産屋さんに目玉物件があった、という感じかもしれません(笑)。これからも、2人と1匹で、穏やかな暮らしを続けたいですね

中学の同窓会で再会した彼女と真剣交際へ

義男さん70歳(会社員)&まち子さん70歳(無職)

 「働くことが男の本懐」と、仕事ひと筋でがむしゃらに働いてきた義男さん。離婚を経て2度目の結婚を考えているそうだ。

僕は、典型的な昔の男でした。鹿児島から上京、大学に進学して、就職は大手メーカーに。会社の後輩だった元妻は、寿退社して専業主婦に。彼女の両親に、都内にある彼女の実家の敷地内に家も新築してもらい、子どもにも恵まれ、仕事に邁進する日々でした。ところが定年を迎え、どんな第二の人生を送ろうか……というころに突然、妻から離婚を切り出されました」(義男さん、以下同)