うろたえ、改善点を聞いた義男さんだが、元妻の気持ちは固かった。
「仕事人間の僕に愛想が尽きたと……。子どもたちも成長したし、これからの人生を自分らしく生きていきたいとのことでした。元妻の言い分にも納得できるものがあったので、離婚に同意しました」
面影を残しつつ強さを感じる女性に
間もなく、義男さんの元に、鹿児島の中学から同窓会の知らせが届いた。47年ぶりの旧友たちとの再会である。
「郷里にも久しく帰っていませんでしたが、思い切って参加することにしたんです。ただただ懐かしく、一気に青春時代に戻りました。外見はみんな変わっていましたが、声のトーンや目の輝き、ふとしたしぐさなんか、まったく同じなんですよ。
封印していた鹿児島弁を見事に操る自分にも、妙な自信を持ちましたね(笑)。そこで再会したのが、まち子です。あのころの面影のままなのに、頼りがいというか、どこか強さを感じる女性になっていました」
まち子さんは当時のクラスメイトで、昔話で盛り上がった。聞けば、まち子さんは十数年前に当時まだ会社員だった夫を突然死で亡くして以来、地元で1人暮らしだという。
遠距離恋愛が、静かに始まった。離れているからこそ、まめに連絡を取り合っている。最初の結婚生活での反省点を次に生かす点は、猛烈社員として、昔取った杵柄だろうか。
「コツコツと交際を続け、7年が過ぎました。まち子は陽気で気取らない女性。生まれも育ちも同じ場所なので気心が知れています。僕は離婚後、子どもや孫たちとあまり会えていないんです。
だから、僕が鹿児島に行くと、まち子の息子や孫と会えるのも楽しくてね。まち子が上京した際には、あちこち案内しています。東京タワーなんかに喜んでくれるのが可愛いんです(笑)。今度の連休には、彼女の息子夫婦や孫たちと、ディズニーランドのホテルに泊まりますよ」
いつか一緒になりたいと語るが、時機を待つと胸を張る。最後に、すべての人が同窓会でうれしい思いをするわけでもないと、耳打ちしてくれた。
「一緒に行った悪友は、当時は橋本環奈ちゃんのようだったマドンナが、ダンプ松本さんに変貌していたものだから、『俺は行かなきゃよかった』と言ってましたよ(笑)」
※プライバシー保護のため、一部内容を変更しています
取材・文/合田みれい

















