こっちは一生治療を続けなくてはいけない

透析治療中の義太夫。'24年には糖尿病の合併症で心筋梗塞を起こしている(本人提供写真)
透析治療中の義太夫。'24年には糖尿病の合併症で心筋梗塞を起こしている(本人提供写真)
【写真】透析治療中の義太夫。'24年には糖尿病の合併症で心筋梗塞を起こしている

「人工透析は命に直結することですからね……。ナフサ不足で、これまでのような定期的な治療が受けられなくなるかも……という恐怖は常に抱えています」

 義太夫は'83年にビートたけしに弟子入りして「たけし軍団」のメンバーとして活躍。しかし、不摂生な生活がたたって'95年に36歳で糖尿病と診断。その後も症状は進行し、48歳のときに糖尿病性腎症による腎不全を発症。人工透析を受けることになった。

「糖尿病の怖いところは自覚症状がないところ。自分はテレビ番組のMCとしてタイトルコールを行った瞬間に気を失って、そのまま病院へ運ばれました。入院先で自分の血液中の老廃物であるクレアチニン値は正常値の10倍という危険な状態であることがわかり、その日から透析治療を受けることになりました」(義太夫、以下同)

 現在は週3回病院に通い、1回4時間ほどかかる人工透析を受けて命をつないでいるという。情報が交錯するナフサ不足の報道に対しては次のように語る。

政府は“4か月分のナフサは確保している”と発表していましたが、こっちは一生治療を続けなくてはいけませんから、何の慰めにもなりません。

 東日本大震災のときは東北のクリニックが軒並み閉鎖して、あちらの患者さんが東京に転院せざるを得なかったことがありました。それで自分が透析で通っている病院がフル稼働状態になったんです。不測の事態で普段どおりの治療が受けられなくなることは十分にあり得ることです」

 不自由な生活の中でも、前を向くことに努めている。

「同じ病気を抱えるタレントの相談に乗ったり、講演会で病気との向き合い方を伝えたりと、できることを続けています。透析治療中もベッドの上でネタを作ったり、時間を有意義に使うようにしています。せっかく生かされている命ですから、頑張って生き続けたいですよ」

 “令和のオイルショック”ともいわれる一大事。一刻も早く事態が収束するのを願うばかり─。