更年期世代は頭皮が敏感。ヘアカラーにも注意を

 不安定な頭皮の症状には、閉経前後の女性ホルモンのゆらぎも関係している。

「更年期世代では、女性ホルモンのエストロゲンが減ることで、皮膚の水分保持力やバリア機能が低下。肌と同じく、頭皮も外部からの刺激に対して敏感になります。トラブルが起こりやすくなったり、皮脂バランスが崩れ、脂漏性皮膚炎が悪化することも。

 また、更年期にさしかかると自律神経の乱れでさらに感覚が過敏になり、見た目では異常がなくてもかゆみやピリピリ感を強く感じやすくなるのも特徴です」

 注意したいのが、美容院でのヘアカラーや白髪染め、シャンプーなどの施術。白髪はすぐに染めたい、でも頭皮の状態はいまいち……。そんなときは?

赤みや湿疹、かゆみがあるときは、延期するのが安全です。特にヘアカラーやブリーチ、パーマなどの薬剤を使う施術は、刺激で症状が悪化するかもしれません。ヘッドスパや頭皮マッサージも負担になります。美容院は先延ばしにして、まずは皮膚科で診断と治療を受け、頭皮の状態を整えましょう」

 汗ばむ季節に頭皮トラブルを防ぐには、汗や蒸れのケアが重要になる。

「汗をかいたら早めに拭き取る、帽子は通気性の良いものを選ぶなど、頭皮が蒸れないように注意します。髪の毛の根元がペタッと寝ていると頭皮と髪の密着度が高まります。ヘアセットする際には根元をふんわり立ち上げると、蒸れ防止になりますよ」

 健康な頭皮を保つために、まず見直したいのが髪の洗い方とシャンプーの選び方だ。

「汗や皮脂をスッキリ洗い流そうとして、爪を立ててゴシゴシ強く洗いすぎるのはNG。こするような動作は避けて、指の腹を優しく滑らせて洗います。シャワーの温度はぬるめの38度に設定。トリートメントは、頭皮ではなく毛先につけて、しっかりすすぎましょう」

 乾燥肌・敏感肌の人が洗浄力の強いシャンプーを使う、その反対で脂っぽい肌質なのに洗浄力が弱いシャンプーを使うことも頭皮環境の悪化につながる。肌質に合ったシャンプー選びはスカルプケアの基本だ。

「肌に優しそうなイメージのある『石けん系シャンプー』は、頭皮が弱っているときは要注意。アルカリ性のため、実は髪や頭皮にとってはダメージに」

 また、洗髪後は、髪を濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすいので、すぐにヘアドライすること。完全に乾かしてから寝るのがトラブル予防の鉄則だ。

「枕カバーをこまめに替えていつも清潔に保つ、冷房を使い、汗をかかない程度の室温を保って眠るなど、就寝時にも工夫しましょう」

 頭皮を守るために帽子や日傘を活用して、紫外線対策を怠らないことも大事。

「外出するときは帽子を使ってほしいですが、長時間の使用は控えて。屋内や日陰では脱いで、頭皮の蒸れを防ぎましょう」

 頭皮は美髪を育てる土壌となる。未来の豊かな髪を守るために、ゆらぎやすい初夏こそ、丁寧なスカルプケアを心がけて。