痩せているのがカッコいいと…
2018年のあるインタビューでは「24年間、酔っ払い続けていた」とも発言していた森重。アルコール依存にひどく苦しんだ森重が、酒浸りだったころを振り返る。
「僕はアルコールの分解能力が高いみたいで、あんまり二日酔いにならないんですよ。お酒を飲んでいていちばん嫌だったのは、飲んでるときは『バカヤロー、俺を誰だと思ってんだ』みたいに、いい気になってるわけじゃないですか。
だけど、飲んでいるときに気持ちがハイになった分だけ、翌日、急降下しちゃうんですよ。気分がものすごく落ちてしまう。酒が抜けると『俺なんか生きてていいんだろうか』とか『消えてしまったほうがいいんじゃないか』とか、毎回そういうふうになっていましたね」
昔から「自分の『こうありたい』という、到達点の理想が高かった」と語る。
「それこそ若いころはスリムな体形を維持するために、ウイスキーを1日1本飲んで、食事はカップラーメン1個で済ませたりして。そうするとどんどん痩せていくんですよ。当時の仲間たちもそんな感じだった。
酒を絶やさず、とにかく痩せているのがカッコいいロックミュージシャンだと考えていて、その状態を保たなければと。そのためにアルコールが手放せなくなったんです」
さすがに身体を壊し、何度も病院に担ぎ込まれる羽目になる。
「ZIGGYの1度目の解散(2008年)の翌年、2009年の6月19日を最後に僕は酒をやめました。代わりに筋トレやサイクリングに目覚めたのもこのころです。そこから11年と3か月は1滴も飲んでなかったんですけど、2020年の8月から再び飲み始めたんです」
きっかけは、コロナ禍で「人にも会えず、何もすることがなくなってしまったから」だった。
「ただ、ウイスキーと日本酒だけは禁じておこうと思って、最初のころは週に2日ぐらい休肝日をつくって1日ワインを1本程度。そこからチャミスル(韓国の焼酎)+ワインになり、焼酎に手を出し、だんだん休肝日が取れなくなり『これはヤベエな』と思って。3週間やめたり、2か月やめたりとかしながら、そんな飲み方を5、6年続けていたんです」
肉体はスリムなままだったが、さすがに寄る年波を実感することになる。
「そんな生活を続けていたら、若いときより脳にくるようになったんですよ。肝臓って回復機能がすごく高くて、3か月もやめればγ-GTPなどの数値は回復するんですが、脳のダメージっていうのはなかなか回復しないそうなんです。
記憶力が心配になってきたし、うつも再発してしまった。このままだと脳が萎縮してアルコール性認知症になると思った。毎日恐怖にさいなまれていました」

















