さらに筋肉量の少ない高齢者や女性は、脱水のリスクがより高いと谷口先生。
慢性的なかくれ脱水に陥っている人が一定数いる
「体内の水分はその多くが筋肉にためられています。筋肉量が少ない高齢者や女性は、水分を補給しても量をためられないので尿として排出されやすいんです。だから少しでも水分補給を怠ると軽い脱水になってしまう。水分の一気飲みも要注意です。
しかも高齢者は喉の渇きを感じにくいため、知らないうちに慢性的なかくれ脱水に陥っている人が一定数います」
かくれ脱水の人は、深刻な脱水症になるリスクも高く、注意が必要なのだ。
自覚しにくいかくれ脱水。どうすれば気づけるのか。
「一般成人で敏感な人は、だるさや眠気、集中力やパフォーマンスの低下など違和感を覚えることも。
高齢者はほぼ無自覚ですが、慢性的な疲労感がサインです。なんとなく不調を感じたら1時間ほどかけて500mlを飲み、体調が戻ればかくれ脱水と判断できます」
皮膚をつまんで確認する方法もある。詳しくは次ページの画像を参照してほしい。では、正しい水分補給のコツは?
「1.5lをとにかく細かく分けて飲むこと。一度に300ml以上を飲むと尿として排泄されてしまうので、1回約200mlが目安です。特に高齢者は喉の渇きを感じにくいため、喉が渇く前に飲むことが大切。時間を決めてこまめに飲みましょう。おすすめは、水かお茶。
利尿作用のあるカフェインが入ったものでも普段から飲み慣れていれば水分を保持できるのでOKです。ただし、カフェインのとりすぎは高血圧や頭痛を起こす可能性があるので、適宜調整を」
食欲がないときは、電解質も一緒にとれる経口補水液やスポーツドリンクを積極的にとりたい。
「スポーツドリンクはエネルギーチャージを目的につくられているので、身体への吸収に30分以上かかります。水分の吸収スピードを早めたい場合は経口補水液が最適。10~15分で体内に吸収されます」
脱水予防には、日頃から筋肉を蓄えておくことも大切。タンパク質の摂取とウォーキングなど適度な運動も心がけたい。酷暑が予想される今年の夏。頻回な水分補給と、1日3回の食事摂取を守って厳しい夏を乗り切ろう。
実はやりがち!? NG水分補給
・食事を抜く
3食のうち1食でも抜くと、食材の水分や代謝水、さらに電解質が不足して脱水のリスクを高めてしまう
・一気飲み
300ml以上を一度に飲むと、体内にためることができず尿として排出されてしまう。1回あたりの上限目安はコップ1杯、200ml程度に
・ジュースでの水分補給
糖分の過剰摂取になり、血糖値の乱高下を引き起こすため要注意
・冷たい水分をとり続ける
自分の飲みやすい温度で摂取することが大切だが、冷たい飲み物は胃腸の消化酵素にダメージを与えて吸収を阻害するため飲みすぎはNG。理想は常温で飲むこと

















