身体が柔らかくなり姿勢もよくなる

 立ち姿勢で前屈したとき手が床から15cm以上離れたら、かなり硬くなっている証拠。

「ハムストリングスを伸ばす『ジャックナイフ・ストレッチ』を10日間行うと、ほとんどの人は手がつくようになります。高知県の小学校では毎日の朝礼でジャックナイフを行ったところ、スポーツテストでの前屈の記録が大きく伸び、以前、高知県の平均値は全国で40番台だったのが、男子5位、女子8位に」

 姿勢を美しくする効果もあるそう。

「太ももの筋肉が硬いと、猫背になったり、反り腰になって老けた印象に。悪い姿勢を続けると、さらに腰に負担がかかり、悪循環。太もも両面が柔軟になれば、立ち姿勢が整い、膝関節や股関節の動きがスムーズになり、若々しく見えるでしょう」

 ただし、

腰痛の治療中の人は、絶対に行わないでください! ただし腰痛完治後に、ストレッチを続けると再発を防ぐのに有効ですよ」

※太もも両面の柔軟性を高める4つの「拮抗筋ストレッチ」(ジャックナイフ・ストレッチ、もも上げストレッチ、お尻キックストレッチ、立てひざストレッチ)の詳細は、週刊女性2016年9月27日号掲載の記事「腰痛改善!太ももストレッチ」で図解しています。

◎西良浩一先生/徳島大学運動機能外科学(整形外科)教授。国際腰痛学会・日本代表幹事。日本オリンピック委員会にて体操競技の強化スタッフを務める。トップアスリートからの信頼も厚い腰痛治療のエキスパート。