モラハラ夫でも構わない

 裁判所の配慮から裁判は非公開だったが、途中から公開の裁判期日が予定されていた。娘をさらに傷つけると思った高橋は離婚に合意することに。

和解調書には《立証が現時点においては十分に尽くされているとは言えない》と書かれている。1年もかけたのに、ですよ。娘と面会できることを条件に合意しましたが、5年も会えないのは異常ですよ。美佳さんは“どれだけ私が父親を亡くして寂しかったか何度も話したでしょう。だから、あなたと娘を引き裂いたりしない”と話していたのに

 5年ぶりに娘と会ったことに話が及ぶと笑みがこぼれる。

「娘から何を言われても、俺は全部受け止めようと思っていたんです。言いたいこと、全部言っていいよって」

 音楽を続けること。進学などでお金が必要なときはいつでも高橋に相談してほしいこと。高橋の財産を継ぐのは娘だということなどを伝え充実した2時間だったと話すが、次に会う約束はできなかった。

「夫婦の関係は離婚したいって言ったらもう無理ですよ」

旅行の帰りに高橋ジョージと離れるのを嫌がり三船美佳に抱きつく娘(画像は高橋提供)
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 だが、親子の関係は別だと高橋は言う。

国のシステムがおかしい。共同親権が選べないことに驚いているんです。単独親権だから、美佳さんだって親権をとるには、そうせざるをえなかった。監護者は母親でいい。でも、お母さんも大変でしょう。お父さんも子育てに参加すれば家事がこんなに大変なんだって気づきますよ。

 また、養育費も子どもの権利です。俺は要求されなかった。ショックでしたよ。少しでもいいから払って、父親の役目を果たしてあげてと言われれば、喜んで払いますよ

 そして、こんな提案をする。

「離婚時には子どもとの面会をどうするか、養育費、学校行事、諸々の事案を話し合い、裁判所に提出する。でなければ離婚できなくすればいい。履行しない場合には罰則をつける。もう会えるようにしましょうよ。そうしたら遊園地だってにぎわいます。子ども服だって売れます。映画館だって親子であふれますよ」

 裁判に高橋が提出した家族の動画には、仲睦まじい家族の様子が映し出されていた。海外旅行から帰国し、高橋と離れたがらない娘。高橋が去った後、三船に抱き着いて涙を流す場面もあった。

今後も継続して娘に会わせてくれれば俺は世間からモラハラ夫と言われようともかまわない。当事者になって、同じように苦しんでいる親がいっぱいいるって知った。親子の関係を引き裂くのは、絶対にダメだよ

 高橋は今後もっと自由に娘と会えるのだろうか。