生きていることが当たり前ではない

 そんな中、病院で出会った同じ白血病で闘病中だった少女の死がキッカケで、生きることの重要性や明日を迎える気持ちが強まったと綴っている。

早川史哉さん 撮影/矢島泰輔
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「僕と同じ時期に無菌室にいた女の子なのですが、共有スペースで僕の名前を見た母親が隣でアルビレックスの選手が同じ病気で闘っていると女の子に伝えたらしく。そしたら青とオレンジのアルビレックスカラーの輪ゴムで作った花のアクセサリーをプレゼントしてくれたんです。

 そこから交流が始まったのですが、移植後の一時退院中に女の子の母親から、亡くなったというメールが届いて……僕よりも若い子が亡くなったことを知らされて、この病気は絶対克服するなんてことはないんだなと再確認したし、生きていることが当たり前ではないことを実感しました

 つらい出来事や闘病生活を経験したものの、運よく同じ白血球型を持つドナーが見つかった早川さん。移植手術も成功し、リハビリ期間を経て、プロサッカー選手として復帰できた。闘病生活で、トゲトゲした部分がなくなったと語る。

病気になってからはありのままを受け入れて、一歩一歩進んでいく大事さがわかったので、変なプライドがなくなりましたね。以前はサッカー選手として上を目指す過程で、周りに嫉妬することもあった。でも今は自分自身、何ができるのか? という考えになり、仲間の活躍も素直に応援できるようになりました