もうすぐ春休み。テーマパークで気をつけたいのはドアノブや手すりなどへの接触だ。
「アトラクションを待つ間、咳やくしゃみをした感染者が飛沫のついた手で手すりを触って、別の人がそれを触る。その後、目をかいたり、口を触ると感染する可能性はある」(前出・佐藤医師)
また、海外旅行ではトイレも少なく日本のようにこまめな手洗いができないことも想定できる。自動の蛇口やエアタオルなどが設置されているところは少なく、接触感染もありうること。医療サービス会社「インターナショナルSOSジャパン」の葵佳宏医師は、渡航先での感染予防に、
「持ち運びサイズのアルコール成分の入った使い捨てシートやジェルを持参し、トイレの後や食事の前、気になったときに手をふくのが大切」
東京五輪の開催は大丈夫?
終息のめどは見えない。もし夏場までウイルスが残ったら……。半年を切った、東京オリンピックはどうなるのか気になるところ。
「今後、死亡率がすごく高くなるなど、ウイルスが変異して危険性が高まった場合、中止も選択肢になると思います」(前出・佐藤医師)
選手や観客が潜伏期間に来日する可能性もある。
「入院や症状があれば経過観察の措置をとる必要があるかもしれない。もちろん出場はできません。こればかりはやむをえない」(前出・秋野氏)
鍛え抜かれたアスリートたちは新型ウイルスの猛攻に勝つことができるのだろうか。
「感染者が逃走した」「〇〇を食べれば感染しない」など、世界中で真偽不明な情報が飛び交う。東京大学の関谷直也准教授(社会情報学)は、
「“生物兵器”や陰謀なんて話もありますが、それは明らかに間違いだとわかります。“〇〇が効く”も、最初はネタとして投稿されたものだったりする。新型ウイルスの場合、未知の部分も多く、情報の正誤の判断は難しい」
と説明する。その背景には、「不安と情報不足で、正しい情報と感じないからより多くの情報を求めないと欲求を満たせないので情報をとりにいく」という心理が働くという。
非常時だからこそ、情報の吟味が求められている。
