妻とよく出かけるラサール石井。結婚のきっかけは妻からの告白
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【写真】11歳差から、45歳差のカップルまで!“年の差婚”した芸能人一覧はコチラ

近代の文豪には年の差婚が多かった

 先述した小柳ルミ子のときもそうだったが、年の差婚は世間の妄想をかき立てる。加藤茶・綾菜夫妻が、大きなバッシングにさらされたのは記憶に新しいだろう。

「年の差婚を偏愛と受け取る人は、ドラマ性を見いだしてしまうのではないか」とは、日本近現代文学を専門とする日本大学芸術学部教授・ソコロワ山下聖美さんの言葉。

「文学は障害を描くものが多いですから、世間の耳目を集めやすい側面がある。最後がハッピーエンドになるかどうかは別として、不倫や年の差婚が話題を呼ぶのは、今も昔も変わらない」

 実際、近代文学の文豪たちの中にも年の差婚は少なくなかったそうで、夏目漱石、森鴎外、川端康成らは10歳ほど年下の女性と結婚しているとか。

「当時は、妻が夫と対等ではなく、『女三界に家なし』という時代。私見ですが、儒教が浸透しているような、作家を含むインテリ層に年の差婚が多かった。血筋や家柄がものを言いますから、若い年下のおしとやかな女性を紹介してもらうケースも珍しくない。鴎外は、写真だけで結婚してしまったほど」(山下さん)

 森鴎外は写真婚&年の差婚だった! というのはさておき、時代観こそまったく異なるものの、言われてみれば年の差婚カップルを見ていると、上川隆也、大森南朋堤真一西島秀俊豊川悦司など価値観が揺るがなそうな役者が多いのは気のせいか。15歳前後の年の差婚をする俳優が多い──ということも、ひとつの特徴として見えてくる。

「彼らのお相手は、元女優やスタイリストといった業界に近しい人。芸能人、役者という職業に理解がある女性ともなれば、当然、近い業界の人になる。ついでに『芸能人なんだから、スキャンダルなどの“何かがある”可能性もある』ということをふまえられる女性」(渡邉さん)

 また、いつの時代も「経済力があるほうが年の差婚の年上になる傾向がある」とは、前出の山下さん。そのうえで、前時代的な男性優位から“年の差婚の年上女性”が増えている点に言及する。

「それだけ女性がお金を稼ぐことができる時代になった、ということも言えるのではないか。また、藤あや子、三原じゅん子議員、広田レオナ、千秋、菊地凛子など、個性的かつ自己を確立している人が目立ちます。経済力もあって、自分の世界を持っている。そういった強い女性に若い男性が惹かれるのも、今の時代らしい」(山下さん)

「かつて“年の差婚の年上女性”と言えば、イチロー、松坂大輔などをはじめスポーツ選手が目立っていた。スポーツ以外のマネージメントを委ねるとしたら、年上の才媛が最適だったのでしょう。しかし、そうではない“年の差婚の年上女性”が昨今は確かに増えている」(渡邉さん)