モラハラ夫を結婚前に見抜くことはむずかしい。なぜなら、人当たりがよく、自分の裏側を絶対に見せないからだ。そんなモラハラ夫を持つ妻たちのサイトをのぞくと、あるキナ臭いトピックスがあがっていた。それは、先月、長文の文書を公表したあの人についてだ――。

 コロナ禍で家庭内の精神的暴力に大勢の女性たちが声を上げている。一見いい人そうな夫たちにいくらでもモラハラの芽が潜んでいたりするのがこわいところだ。

 このモラル・ハラスメント、通称モラハラは、相手に暴言を吐いたり態度などで精神的に傷つけることをいう。その結果、相手が精神障害に陥ったりなどすれば傷害罪で逮捕されてもおかしくないれっきとした犯罪。では、モラハラ夫に捕まった妻たちは、実際どんな目に遭っているのだろう?

「たまには友達とランチにでも行けば? と言って私に2000円くらいのお金と3時間くらいの自由な時間をくれるんです。いつも育児をがんばってくれてるから、とか言って映画のチケットを取ってくれることも。

 ただ自分はといえば、その代わりのように数万円使って何日間か遠出しちゃいます。コロナ禍なのに、ですよ。何も知らない周りからは『優しい旦那さんで幸せですね』なんて言われてしまいますけど、とんでもない」

 そんなエピソードを話すのは、モラハラ夫から被害を受ける妻たちの代弁者ともいえるサイト「モラデイズ」管理人のルカさん。

 こんなふうに小さな貸しの代わりにずっと大きな利益を手に入れようとするのは、モラハラ夫の典型的な特徴のようだ。