ピンピンコロリは意外な県!

平均寿命は最下位でも青森県こそ“健幸県”

 “長生き”というと平均寿命が話題になるが、健康寿命との差が大きい場合、人生において日常生活に支障がある期間が長いということ。

「平均寿命は長くても、健康寿命との差が大きく“ねんねんころり”では晩年つらいですね」(以下、田中教授)

 誰もがうらやむ“ピンピンコロリ”の代表格は青森県。

「この10年以上、青森県は男女ともに平均寿命で全国最下位です。それを改善すべく、各自治体が健康に対する取り組みが前向き。それもあってか、健康寿命との差の少なさは男女ともにトップクラス。気候的に寒く、医療機関へのアクセスも良好とはいえないなか、人生における健康な期間を長く保っているわけです」

 また、男女ともにトップ5に入った茨城県にも注目。

「20年前から、県を挙げて高齢者に向けたシルバーリハビリ体操やウォーキングを推進した結果では。こうした自治体の取り組みは大きいのです」

健康寿命と平均寿命の差が小さな県 トップ5(女性)

1位    栃木県
2位    愛知県
3位    三重県
4位    青森県
5位    茨城県

健康寿命と平均寿命の差が小さな県 トップ5(男性)

1位    青森県
2位    山梨県
3位    鹿児島県
4位    埼玉県
5位    茨城県

参考:厚生労働省 平成30年 第11回健康日本21(第二次)推進委員会資料「日常生活に制限のない期間の平均」(熊本県は熊本地震により国民生活基礎調査が行われなかったため、2013年の情報を用いた)、厚生労働省 平成27年 都道府県別生命表