家の中で没頭できる趣味を持とう

【6】「あなたの世話にならない」は絶対に口にしてはいけない

「親が気軽に『子どもの世話にはならないわ』なんて言うのは避けて。だって、誰かの世話にならずには死ねないんですから」。介護のすべてを子どもに担わせようと思っているわけではない。

 介護保険や他人の力を借りるのが今の介護の前提。「でも命を与えて育てた親の最期の後始末くらいして当たり前でしょう。息子のお嫁さんにも『○○子さん、あなたが頼りなのよ。おっほっほ』とにこやかに言っておきましょう」

「最期はお願いね、ウフフ」がいちばん! ※写真はイメージです
「最期はお願いね、ウフフ」がいちばん! ※写真はイメージです
【写真】老いた後も生き抜く方法を教えてくれた、評論家・樋口恵子さん(89歳)

【7】警察沙汰になりたくなければかかりつけ医の登録を

 日本では誰かが亡くなると「死亡診断書」が必要となる。「病院で亡くなったなら、医師が死亡診断書を作成しますが、自宅で亡くなった場合は書いてくれるのはかかりつけ医。自宅でひとり急死した友人は、警察に届け、検案のため解剖されました」。

 お葬式もすぐにあげられず、遺族はとても悲しんだそう。「ひとり暮らしの高齢者は“かかりつけ医”を登録しておくといいです。かかりつけ医が、持病や老衰による自然死だと判断すれば、死亡診断書を書いてくれるからです」

今はリモートでも診断が受けられる時代!必ずかかりつけ医を ※写真はイメージです
今はリモートでも診断が受けられる時代!必ずかかりつけ医を ※写真はイメージです

【8】どこでも楽しめるインドアの趣味を持とう

 足腰が弱ると、お友達と連れ立って気軽にお出かけ、ということもままならなくなってくる。そこで、ある程度年がいったら家の中で没頭できる趣味を持ったほうがいい。

「私もいまだに模索中です。“昔取った杵柄”で麻雀でもやろうかと思うけれど、人数がそろわないとできないし。なんて思っていたら“麻雀教室を開いて”という人が。コロナが収束したら、始めてみようかしら、と。手と足を両方使うピアノなんかも老化防止になって、魅力的ね」