頼れるのはさんまだけ?

 2020年11月にスタートし、現在までに8回分配信している同番組は、YouTube急上昇ランクの常連で、これもまた“芸人・宮迫”の実力が発揮できる場とも言えるが……。

「確かに、番組セットや構成などは、テレビに負けず劣らずの高クオリティですし、宮迫のトーク力も好評を博しています。ただ、ネット上でよく指摘されているのは、ゲストの面々がYouTuberかYouTubeに力を入れているタレントばかりという点。具体的には、手越祐也、キングコング・西野亮廣、ヒカル、朝倉未来、てんちむ、コムドット・やまとというメンツで、西野だけやや毛色は違うものの、正直“YouTube界隈の内輪感”が目立つと言えるでしょう。

 有力事務所である吉本興業に楯をついた宮迫の番組に、自社のタレントを出すのは気が引けるという芸能プロダクションは多いだけに、ゲストが何のしがらみもないYouTuberに偏ってしまうのは致し方ない。

 しかし、かつて『アメトーーク!』(テレビ朝日系)をはじめ、MCとして、さまざまな芸人やタレントのトークをさばいてきた宮迫にとっては、物足りない気持ちがあるのでは。それが『お笑いやりたいっす』という発言につながったのかもしれません」(ウェブメディア関係者)

 そんな、お笑いへの未練をくすぶらせる宮迫だが、5月23日にYouTubeで公開された千原兄弟・千原せいじとの対談動画の中では、“テレビ業界”への復帰について後ろ向きの発言をしている。

≪“テレビに戻りたい”とか、そういう考えではないのよ。お話をいただいたら、出させていただきますっていうのはあるんだけど。コンビ解散しちゃったからさ“相方の横に戻りたい”っていう大明言でやってたことがなくなって。今は(テレビ業界は)戻りたいという場所ではなくなりつつある≫

「宮迫の言葉を額面通り受け取れば、YouTubeや舞台など、テレビ以外の場所でお笑いをやりたい……ということなのか。しかし、吉本の重鎮で、テレビ業界で絶大な影響力を持つさんまに、酔っぱらいながら『お笑いやりたいっす』と訴えたところを見るに、やはり心の奥底では、以前のように、テレビで芸人として活動したいと思っているのでは……と勘繰ってしまいます」(同・前)

 そもそもさんまは、宮迫が2019年に闇営業騒動を起こし、吉本と契約解消になった際、真っ先に救いの手を差し伸べてくれた人物だった。

「個人事務所に所属させると宣言し、自身主演の舞台に起用する計画を練るなど、宮迫の芸人としての再起を、誰よりもバックアップしてくれていました。しかし宮迫は、それをふいにして、YouTubeの世界に飛び込んだ。今さらさんまに『お笑いやりたいっす』と言うのは、筋違いでしょう。ただ、いまの宮迫が本気でお笑いに打ち込みたいというのであれば、さんまを頼るほかないのかもしれませんが」(スポーツ紙記者)

「牛宮城」オープンから約3カ月、「芸人ではなく店長」と言われた宮迫は、いまどのような将来を思い描いているのか――。