ファンデに頼らない素肌をつくる

 シャンプーを使わない山口先生は、ファンデーションも使わないし、化粧水やクリームも使わない。しかし、完全なスッピンには抵抗を感じるし、基礎化粧をやめれば老化が促進しそう。まねをするのは、ちょっとハードルが高い。

「まずリキッドファンデーションをやめて、クレンジング剤なしでも落ちるパウダーファンデーションにかえてみてはいかがでしょう。毛穴の開きや肌の赤みが改善されます」

 ポイントは純石けん(成分表示に「脂肪酸ナトリウム」や「脂肪酸カリウム」と書かれている)で落とせるファンデを選ぶこと。そうすれば洗顔で洗いすぎて、肌にダメージを与えることがなくなる。外出するときには日焼け止めを塗るが、これは水で落とせるものを選んでいるそう。

私は洗顔後も化粧品を使いません。肌が本来持っている保湿成分を落とさなければ、肌はおのずとうるおいます。顔に乾燥を感じて何か塗らずにいられないのは、肌が傷んでいるからです。これもかれこれ10年以上続けていますが、肌トラブルはほとんどありません」

 お金もかけずに美肌になるならぜひ試してみたいもの。何もつけずに肌を美しくするコスメファスティング(肌断食)に挑戦し続けている山口先生のスッピン肌を、私たちも目指したい。

コスメファスティングでわかるセルフ肌診断

 肌本来の保湿力を確かめるため、まずは3日間試してみて。肌に相当なつっぱりを感じるならダメージ肌のサインです。

(1)化粧品は石けんで落とせるものを選ぶ

 リキッドファンデはやめる。クレンジング剤なしで落とせるパウダーファンデにする。

(2)洗顔料も無添加石けんで

 洗顔は、純石けんで20秒以内、すすぎを含めて1分以内が目安。

(3)肌がつっぱらなければそのまま

 洗顔後にカサつくなら、小豆2分の1個分のワセリンを手のひらでのばして、押しづけをする。

これだけ塗っていればOK!ワセリン選びポイント

 どうしても肌のつっぱりや乾燥を感じるならワセリン1点だけ投入を。その際、純度が高く透明なものを選んで。おすすめは「サンホワイトP-1」。値段も1000円前後と超プチプラ。

山口麻子先生
白金ビューティフルエイジングクリニック院長。ファンデーションに頼らない素肌づくりを提唱し、自らもファンデーションやシャンプーを使わない美容法を実践中。素肌でいられる快適さと幸せを届ける「素肌ルネサンス」YouTubeにて好評配信中。

取材・文/水口陽子 イラスト/赤松かおり