別世界だと思っていたテレビ番組に出演

 2011年、GETTAMANは日本テレビ『行列のできる法律相談所』の出演メンバーが佐渡トライアスロンにチャレンジするという企画のオファーを受けた。1年間トレーニングのサポートをするというものだった。その時のプロデューサーは、現日本テレビの執行役員、高橋利之さん(55)。さらに2012年に出演した『スター☆ドラフト会議』も高橋さんが手がけた番組だった。これはさまざまなパフォーマーが登場するオーディション番組だった。

「毎日を全力で生きることが大切」と、笑うGETTAMAN。「アローハー!」のかけ声とともに、世界を元気にしようと休むことなく走り続けている 撮影/渡邉智裕
「毎日を全力で生きることが大切」と、笑うGETTAMAN。「アローハー!」のかけ声とともに、世界を元気にしようと休むことなく走り続けている 撮影/渡邉智裕
【写真】ホノルルマラソンを袴・高下駄で走ったGETTAMANさん

「楽屋はいろんな人がうじゃうじゃいて、その中で、私はひとり、心細くて寂しくて、どうやって体裁を整えればいいだろうということしか考えてなかった。テレビの制約の中でがんじがらめになっていたんですね」

 そして本番10分前に高橋さんがやってきてこう言った。

「GETTAMAN、嘘はないですよね」

 本人の目を見据えて言ったその言葉に、本人は身が引き締まる思いがしたという。

「台本なんか関係なく、剥き出しのGETTAMANでいいんだと言われた気がしました。テレビの制約とかカメラとか、そんなことを一切意識せずに一極集中。それでスイッチが入ったんですね

 この番組の中で、肩甲骨を動かすゲッタマン体操を紹介したところ、大きな話題に。

 2020年には、ももいろクローバーZとの“内臓力”をテーマにしたコラボ企画本が出版されると、高橋さんは『世界一受けたい授業』でさっそく取り上げてくれた。

「そこでも、一気にはじけて“アロハ!みんな元気ないですね!”とやりたい放題できるようになった。世界一絡みづらい男、という称号をいただけるくらいにね(笑)」

 GETTAMANには心の強さがあると高橋さん。

彼には、これを何とか伝えたい、広めたいという思いがあるから強い。みんなを健康にしたいというひとつ芯があるから、そのほかの部分はどんなにいじられても平気。タレントさんたちも、彼がやろうとしているスポーツや身体づくりを認めている。だから彼がどんなに変なことを言ったり、滑ったとしても番組として成立するんですね」

 高橋さんは、GETTAMANには目の前にいる人だけではなく、そのバックグラウンドも見えているという。

「彼には、その人の友人や家族も含めて本当に元気になってほしいと思っている。あなたの奥さんはどうですか、恋人はどうですか、あなたの会社の人は、という声かけを本気でやる。だから広がっていく。多分、彼には人が背負っているものが見えているんじゃないかなって思いますね」