「電話はくれる。仲良くもしてくれます。でも、仕事となると違って。世の中も10年、20年前に比べて、コンプライアンス的なことが厳しくなっていますよね。罪を犯したという過去が、こんなにも大きな壁になっていることを改めて痛感しました」

 生きるためには働かなくてはならない。芸能界で以前のような活躍はできないと判断した羽賀は、事業を起こした。

YouTubeチャンネルを開始

「沖縄で人材派遣会社を起業しました。従業員は15人くらいで、そんなに大きな会社ではないですけど、事業内容は食品販売スタッフの派遣です。あと、和菓子の製造と販売も併せてやっています」

 もともと起業家として自分を試したいという気持ちもあったという羽賀。しかし周りには、芸能活動に否定的な声とともに、復帰を応援する声もあったという。

「若く見えるかもしれないけど、もう僕も61歳。52、53歳に見えるでしょ? でも笑うとシワを隠せないし、何よりタレントとしての旬は過ぎていて、危険を冒してまで僕を起用してくれるところはないだろうと思っていました。でも、“タレントとしての羽賀研二が見たい”と言ってくれる友達がいてくれて……」

 芸能活動再開の“きっかけ”は、ひょんなことだった。

羽賀の突然の登場にバズりながらも否定的なコメントで炎上も……(画像はピンクマリンカフェのTikTokより)
羽賀の突然の登場にバズりながらも否定的なコメントで炎上も……(画像はピンクマリンカフェのTikTokより)
【写真】妻のA子さんとハワイで挙式した羽賀研二が眩しい

「たまたま沖縄のTikToker、おりさちゃんが経営している『ピンクマリンカフェ』に友達と行ったとき、彼女から“TikTokに出てくれませんか? 一緒に踊ってください”と言われて。その動画が150万回以上再生されたんです(笑)」

 芸能界引退を考えていた矢先の出来事だったが、声がかからないなら、自分で発信しようと考えを切り替えた。今なら方法はいくらでもある─。そしてYouTube公式チャンネル『はがけんチャンネル』を11月4日に初配信。

「周りからの声に押されて。動画については、僕の友達が無償で撮影と編集をやってくれています。本当にありがたいと思っています」

 沖縄の街中を歩いていると、観光客や地元の人に“写真を一緒に”“サインしてください”と今も声をかけられるんです、と笑う羽賀。

「15年もたつと、何があったかなんて忘れている人も多いのかなと。“ずっと見なかったけど、海外に行ってたんですか?”なんて聞かれるんです。だから“長い旅に出ていました、個人的に身動きすることのできない海外でした”なんて笑いに持っていくしかできなくて(笑)。