経済面と感情面の2本柱で行うのが大切

 親の人生ヒストリーをひもとき、家族の未来も見通したら、いざ終活へ。

「親との話し合いは、“経済面と感情面”の2本柱で進めるのがポイントです」

 と曽根さん。経済面とは相続を中心としたお金に関すること。財産の話は避けて通れない。

「ただ、お金のことばかり尋ねると、親は気分を害しかねません。財産の把握とともに相続などについて『どうしたいのか』を確認し、サポートに徹するようにしましょう」

 感情面とは心の動きや気持ちに類すること。思いを引き出すことが重要になる。

「親のこれまでの歩みや家族への思い、今後を踏まえ、さまざまな希望を満たすよう努めます。心の整理や準備を手伝ってあげましょう」

 2つのアプローチによって導き出される、親が元気なうちにやっておきたい終活リストの一例が以下の7項目。経済面から見ていこう。

【親が元気なうちにやることリスト7】
【経済面】
□ 親の財産状況を共有する
□ 財産の分け方について意思を確認
□ 親の葬儀や墓の形式について希望を聞く
【感情面】
□ やり残していることはないか聞く
□ 医療や介護の希望を聞く
□ 親の写真や思い出の品の整理をサポート
□ 親がお世話になった人への思いを聞く