睡眠周期に合わせ6時間の睡眠

 睡眠にはサイクルがあり、夢を見るレム睡眠と大脳を休めるノンレム睡眠が1.5時間周期で変動しているというのは周知の事実。

 忙しいときでも、眠りが浅いレム睡眠に切り替わるタイミングで起きれば、すっきりと目覚められるといわれているが、正しいのだろうか。

「そもそも6時間では睡眠時間が足りません。アメリカ睡眠医学会発表の指針では、18~64歳は7~9時間、65歳以上は7~8時間を推奨しています。

 寝不足は記憶力の低下だけでなく、ホルモン分泌や自律神経にも悪影響を及ぼすんですよ。4時間睡眠を2日間続けると、食欲を抑えるレプチンの分泌が減少し、逆に食欲を高めるグレリンが高まります。

 慢性的な寝不足が続くと糖尿病や心筋梗塞、狭心症といった生活習慣病にかかりやすいことも研究でわかっています」

 当たり前に取り入れてきた健康習慣にも見直しが必要だ。

柳澤綾子先生●医師、医学博士。東京大学医学系研究科公衆衛生学客員研究員、国立国際医療研究センター元特任研究員。集中治療・麻酔科専門医指導医。年間500本以上の論文を読破し、著作本『身体を壊す健康法』では、世界中から有益な情報を見つけて解き明かしている。
柳澤綾子先生●医師、医学博士。東京大学医学系研究科公衆衛生学客員研究員、国立国際医療研究センター元特任研究員。集中治療・麻酔科専門医指導医。年間500本以上の論文を読破し、著作本『身体を壊す健康法』では、世界中から有益な情報を見つけて解き明かしている。

柳澤綾子先生医師、医学博士。東京大学医学系研究科公衆衛生学客員研究員、国立国際医療研究センター元特任研究員。集中治療・麻酔科専門医指導医。年間500本以上の論文を読破し、著作本『身体を壊す健康法』では、世界中から有益な情報を見つけて解き明かしている。

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取材・文/植田沙羅