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ー 以前の価格に戻るまでまだ時間がかかる
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ー 「外国産米」に積極チャレンジ!

 備蓄米の放出で一時期よりは米の値段が落ち着いたとはいえ、まだまだ高止まりのお米の値段。「業務スーパーで買える外国産米、けっこうイケます」と話すのは節約系ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん。量と質を落とさないお米の食べ方を教えてくれました。

以前の価格に戻るまでまだ時間がかかる

 終わりが見えない食品の値上げラッシュ。民間の調査会社「帝国データバンク」が主な食品メーカーを対象にした調査によると、2025年1月〜10月で値上げする食品の累計品目数は1万4409品目となり、昨年に値上げされた品目数を上回る。

 特に家計を圧迫しているのは、主食である米の値上げ。

「米の高騰には複数の理由がありますが、そもそものきっかけは2023年の猛暑や水不足による収穫量の減少、インバウンド需要の増加です。

 さらに、昨年8月下旬の『南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意』によって、米の買いだめが起こり、店頭で品切れとなったのを機に、価格高騰が加速。また、値上がりを見込んで、転売ヤーと呼ばれる転売を目的とした人が買いあさったのも、値上がりの一因ではといわれています」

 と話すのは、ファイナンシャルプランナーで節約アドバイザーの丸山晴美さん。政府が随意契約で放出する備蓄米が、生活用品大手のアイリスオーヤマなど大手小売業者へ5月29日から引き渡されているが効果はあるのか。

備蓄米を運ぶ費用は政府が負担する方針を示し、店頭価格を5kg2000円にしたいと宣言したこともあり、早ければ今月から徐々に値下がりする可能性はあります。ですが、消費者が納得するような以前の価格に戻るのには、まだまだ時間がかかると思います」(丸山さん、以下同)

丸山晴美さん
丸山晴美さん

 備蓄米の流通量が増え、店頭価格に反映されたとしても、根本的な問題が解決しなければ値段の安定は難しい。

市場に米が足りていない状況なので、米の生産量が安定し、問屋など業界の間での米確保への不安感が解消されないうちは、価格は落ち着かないと考えられます

 節約のプロは、どんな対策をしているのか。

米代を抑えようとグレードを落としてしまうと、欠けた米が多くまざっていて味が落ちるなど、安物買いの銭失いになる可能性があるので、明らかに安い米は最初から大袋で買わずに、まずは2kgで試すなど対策を。それか、いつものお米を買いつつ押し麦や雑穀米を混ぜて、かさ増しするのもおすすめ

 白滝や豆腐など、価格が安定していて、米の味を邪魔しない食材でかさ増しすると、ストレスが少ないという。また、業務スーパーなどでも買える「外国産米」を、一時的に取り入れるのも手だ。

「台湾産の台湾米など、外国産米も店頭に並ぶように。中でもアメリカ産の『カルローズ米』は価格も安定していて安いです。カリフォルニア州でとれる中粒種の米で、米粒がやや細長いのが特徴。

 お店にもよりますが、近所のスーパーでは、5kg3300円ほどで、5月の米の平均価格4268円よりも2割ほど安く、ご飯茶碗1杯(150g)あたり、約43円と10円以上安くなります。国産米と比べると、やや大きめで粘りが少なく油と絡みやすいので、チャーハンなど加工して食べるとおいしいです