【子どもたちも見ている会見ですので、本件以外に関する質問はお控えいただけますようお願いいたします。手短に1社1問ずつお願いします】
記者との質疑応答前、女性司会者がアナウンスしたのは「子どもたちも見ている」との“お達し”と、質問は「1社1問」との注意事項。
先のライターの見解によると、
「白鵬サイドにしてみれば、“くれぐれも事を荒立てるような質問はしてくれるなよ”と釘を刺し、また“1社1問”としたことも時間の都合もありますが、延々と追求されることを嫌ったようにも思えます。
そもそも会見の案内が送られたのはテレビや新聞、スポーツ紙といった、普段から相撲に関わる主要メディアのみで、週刊誌やフリーの記者をシャットアウトした閉ざされた会見。もちろん、フリーの中には“場を荒らす”ことが目的のような記者もいますが、いわゆる“お抱え”記者を集めた会見に真実を見出せるはずもない」
子どもが目指すのは大相撲か白鵬か
そんな“忖度”漂う会見場で唯一と言っていいほどの、鋭い質問を向けていたメディアも。手を挙げたのはアメリカ『AP通信』の記者だった。
【白鵬さんが色々、相撲の素晴らしさをいっぱいおしゃってましたけども、ユー、あなたはチョイスとして(相撲協会の)外に出ることを決めたわけです。それは、どうして中でできなかったんでしょうか?
それからアメリカ人でも今は日本の文化、お相撲にたいへん興味をもってる人がいっぱい私たちの読者にもたくさんいるんですけども、その子どもたちに“相撲をやりたい”っていう人がいたらどんなアドバイスをあげますか?(相撲界に)入っても大丈夫なんでしょうか。それとも親方のところにいけばいいんでしょうか】
白鵬が目指す「グランドスラム構想」をはじめ、相撲協会に属していては実現不可能な改革なのか。そして将来、力士を志す子どもたちは「大相撲を目指したほうがいいのか、それとも白鵬が創設する“団体”に入ればいいのか」、なるほど、会見を「見ている子ども」を意識した質問だ。すると、