p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 5.7px; text-align: justify; font: 11.5px Helvetica} 糖尿病をきっかけに大腸がんが見つかる

 ヲタルさんは入院して点滴治療を受け、3週間ほどで退院した。症状は治まったものの、その後は後遺症に悩まされるようになったという。

呂律が回りにくくなってしまったんです。しゃべることが仕事だというのに、舌がもつれる感じがして以前のようにはしゃべれなくなってしまったんです。今も呂律が回りにくいので、丁寧に意識して話すように心がけています」

 その後、1年ほどがたったころヲタルさんは疲労感や頻尿、のどの異常な渇きが気になるようになったという。

「とにかくのどが渇いて毎日、スポーツドリンクなどを3lは飲んでいました。頻尿や疲労感も気になり、すぐに息切れしてしまうので仕事にも影響が出るように。症状から病気を調べたところ全部の症状が糖尿病に当てはまったんです」

病気が見つかる前はコーラなどをがぶ飲み。日々外食が多く乱れた食生活だったという(写真一番左がヲタルさん)
病気が見つかる前はコーラなどをがぶ飲み。日々外食が多く乱れた食生活だったという(写真一番左がヲタルさん)
【写真】がんや糖尿病を患って体重が10kg減ったヲタル

 ヲタルさんは自身の病名を明確にしたい一心で、人生初の人間ドックを受けた。

「会社員や公務員の方と違い、芸人には健康診断を受ける義務はありませんから、それまで一度も健診を受けたことがないんです。芸人仲間の猫ひろしの紹介で人間ドックを受けた結果、糖尿病と診断されました」

 糖尿病の検査の過程で、さらに深刻な病気を患っていることが判明した。

「検便で血便が見つかったため、大腸内視鏡検査を受けたんです。数人が検査を受ける中、僕のときだけ時間がかかり、いろいろな人が集まってきたので嫌な予感がしました。実は母が大腸がんを患っており、僕が42歳のときに亡くなっているんです。僕も大腸がんなのだろうかと不安ばかりが募りました

 実は、ヲタルさんが“大腸がん”だと知ったのは手術直前のことだったという。

「検査結果を聞きに行ったとき、先生に“病名を聞いてますよね?”と言われ、なんだか怖くて聞いてもいないのに思わず“はい!”と返事をしてしまったんです(笑)。手術の担当医の診察を受けたときも同じ流れで、結局、手術の同意書に『大腸がん』と書かれているのを見て“やっぱり大腸がんだったんだ”と」