5位は手でウィンク
そして5位は、8票を獲得した『天使のウィンク』。
「曲もいいですが、サビのところで手でウィンクをするところが可愛かった」(香川県・女性・53歳)
この曲を発売後、聖子は神田正輝との結婚を発表し、歌手活動は休止になった。
「票数もほとんど変わりませんし、5位から10位に入った曲は、順位が入れ替わってもおかしくない曲たち。6位の『渚のバルコニー』、7位の『白いパラソル』や『夏の扉』もだけど、聖子さんの曲って、夏っぽい曲が多いんですよ。聴いていると海やリゾートに行きたくなったり、バカンスを楽しみたくなる気持ちにさせてくれる曲ですね。
5位の『天使のウィンク』は曲のメロディーの入り方として、ちょっとバラード調から入って、アップテンポに急に上がります。この感じはそれまでの曲にはなかった“新しい聖子さん”ということで人気があるのかなと思います。私もすごく好きで、実は、自分のライブでは1曲目に歌わせていただいています(笑)」(まねだ)
『天使のウィンク』は、それまで作詞を担当してきた松本に代わって、尾崎亜美が作曲も併せて担当した作品。作り手が代わったことで、聖子の歌う世界も広がったということだろう。
キャンディボイスという唯一無二の声

4位に入ったのは25票を集めた『風立ちぬ』。
「耳に残るメロディーがいい。自分にとっての永遠のアイドルです」(岩手県・男性・58歳)
「どの曲も素晴らしいけれど、この曲がいちばん聖子さんに合っていると思う」(兵庫県・男性・70歳)
大瀧詠一さん作曲の作品で、彼が作曲家として初めてチャート1位を記録した曲。
「この曲が発売されたときは、聖子さんといえばトップアイドルとして認知されて、いちばんノリにノッていた時期。この曲は聖子さん自身も出演した、ポッキーのCM曲にもなりました。この時期、聖子さんの声は、ハリがあり、パンチのある歌声から少しかすれた“キャンディボイス”と呼ばれる甘い声になってきたんです。声質が変わってきて、可愛らしさの中に“キャンディボイス”が加わり、誰もまねできない存在になりました」(まねだ)
ベスト3にいく前に、「その他の曲」として6票を集めた曲がある。それは『瑠璃色の地球』。シングル曲ではないということでランキングされていないが、
「これはもう“王道”ですね。私も必ずステージで歌わせていただいてますけど、テレビ番組のオファーをいただいたとき、バラードで必ずリクエストされるのは『瑠璃色の地球』です。この曲、小学校とかの音楽の教科書に合唱曲として載っているんです。
『SUPREME』という、聖子さんが休業しているときに発売されたアルバムに収録されていますが、このアルバムは、聖子さんのお腹の中に沙也加さんがいるときにレコーディングされたんです。そして、復帰した場、『紅白歌合戦』で歌ったのがこの曲でした。いろいろなことが重なって、ファンの中ではすごく人気がありますね」(まねだ)