「やはり、基本は生活習慣の見直しです。柱は食事、運動、睡眠の3つ。薬と同じように、『効果的な時間』と『効果が少ない時間』があるため、それぞれ『いつ』、『どうするか』が重要になります」
まず食事。朝食を抜かないことが一番のポイントに。
「食事とともに分泌されるインスリンは体内時計によってコントロールされており、その分泌量は朝食後が最大です。起床後、1時間以内の朝食が『効果的な時間』で、食後血糖値の急上昇を防ぎます。
効果が大きいだけでなく、効果の持続時間も長く、昼・夕食後の血糖の上昇も抑えてくれます」
でも、朝起きてすぐは食欲が湧かないもの。それは、就寝中にレプチンという食欲を抑えるホルモンが分泌されているからで、体内時計が正しく働いている証拠でもある。
「起床したら深呼吸して心を和らげ、そのあと体操やストレッチで軽く筋肉を刺激する。そうすれば、おいしく朝食を食べられるでしょう」
朝・昼・夕の1日3食きちんととり、「朝食たっぷり」「夕食控えめ」が好ましい。夜食は厳禁。
「習慣的な夜食は肥満につながります。逆に、朝食を夕食より高カロリーにすると肥満が改善することもわかっています。食後の活動量の差で、朝食後の日中のカロリー消費量は、夕食後の約2倍になるのです。
朝食の定番であるヨーグルトは、夕食後のほうがおすすめ。便秘に即効性があり、翌朝に排便しやすくなります。キウイフルーツも便秘に有効で、同様に、夕食後に食べるほうが効果的です」