全体の予算がはっきりしたら、その範囲内で入居できる施設を選ぶ。月額利用料は支給年金内に収めるのが鉄則。預貯金を取り崩す計画だと、利用料が値上げされたときなどに対応できなくなる。
入居一時金(前払い金)を多く払うと月額利用料が下がるが、親の年齢によっては払い損になることも。実家を売却する人もいるが、施設が合わないときに帰る場所がなくなってしまうので要注意だ。
「早めに施設探しをすれば、あれこれ検討でき、親の希望に沿うこともできる。後悔しないためにも事前の準備は大切だと思います」
親の施設探しは自分の老後の予習になる
「親の老後を考えることは、自分の老後の予習になる。残りの人生をどうするか、考えるきっかけになりました」と言う上大岡さん。
元気なうちはサービス付き高齢者向け住宅、身体が不自由になったら老人ホーム、認知症が進んだらグループホームで暮らしたいと、すでに決めているという。
「まずは自分の資産を把握し、荷物を減らす。やりたいことを先送りにしない。動けるうちに旅行をし、食べたいものを食べる。親を反面教師にして、理想的な老後を生きたいですね」
『マンガで解決 老人ホームは親不孝?』主婦の友社 1760円(税込み)
高齢の親に関する不安をマンガで解決するシリーズ第3弾。実際の体験をもとに、高齢者施設選びやお金の問題などを解説。監修はFPの畠中雅子氏。
上大岡トメさん●イラストレーター。「日々を機嫌よく過ごすこと」を信条に、マンガやイラストで世の中のしくみをわかりやすく解説。著書『キッパリ!たった5分間で自分を変える方法』が130万部のミリオンセラーに。著書多数。
教えてくれたのは……上大岡トメさん●イラストレーター。「日々を機嫌よく過ごすこと」を信条に、マンガやイラストで世の中のしくみをわかりやすく解説。著書『キッパリ!たった5分間で自分を変える方法』が130万部のミリオンセラーに。著書多数。
取材・文/佐久間真弓 イラスト/上大岡トメ












