親亡き後への備えも考慮し、早い段階からいろいろな窓口を活用して情報収集・準備を始めておくことが重要。事前に解決すべき問題は大きく分けて、住まい、身の回りの世話や相談先、成年後見制度、収入源、就労、社会参画などが挙げられる。
状況を率直に伝えることが大事
「お住まいの市区町村の障害福祉課に行けば、相談支援専門員の利用案内をしてくれます。専門員は相談内容によって、必要な専門家につなげてくれます。例えば、就労に向けた訓練や福祉的就労を希望するのであれば就労系サービスを行う事業所に、健康面や生活上での困りごとがあれば介護サービスにつなぐといった具合に、各種公的サービス利用のためのコーディネートを行います」
上記の表にあるサービスは相談支援専門員がプランを立てるが、その他制度も各種専門家に頼るべきだという。
「相談先に関しては市区町村により異なりますが、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関として、基幹相談支援センターという施設がある場合が多いです。ほかにも、市区町村の役所は無料で相談を受け付けてくれるので、訪ねてみましょう」
何より、お金の問題を解消するのが重要だと太山さん。
「成年後見制度については、金銭を管理するという意味合いが強く、半分以上は司法書士が選任されています。また、障害年金・傷病手当金・失業手当など社会保険については社労士、生活保護・医療費軽減などは役所の専門窓口を紹介するなど、使える社会資源はすべて利用できるよう、金銭面についての説明・提案をしています」
制度を知らないが故に親子ともども行き詰まるのは避けたい。
「現行の制度では、老障介護の問題を根本的に解決するのは非常に難しい。老障介護は家庭という閉鎖された空間で起きていることが多く、見えづらい問題です。ですが、具体的な状況を率直に伝えることが、的確なサポートを受ける第一歩。各窓口や支援専門職へ早めに相談しましょう」
取材・文/植田沙羅
太山敬さん エンカウンター社会保険労務士法人・えんカウンター株式会社の代表を務める。社会保険労務士のほか相談支援専門員、精神保健福祉士、キャリアコンサルタントの資格を持ち、障害者支援や企業の人事支援事業など幅広い活動を行う。











