身体によさそうな100%フルーツジュース
フルーツジュースは一見すると健康によさそうな気がするが、じつはがんのリスクを高めることがわかっているという。
「フルーツジュースの多くは砂糖が入っていますが、フランスの大規模な研究では、砂糖入りフルーツジュースなどの清涼飲料水の摂取量が1日100ミリリットル増えると、がんの発症リスクが18%高くなっていたのです」
では、果汁100%で砂糖が入っていないフルーツジュースならどうだろう。それなら問題なさそうだが、たとえ果汁100%でもがんの予防につながる食物繊維などが取り除かれているため、成分のほとんどが果糖と呼ばれるもの。
「糖にもいろいろな種類がありますが、ある研究では液体の果糖、特にフルーツジュースの果糖が最もがんのリスクを高めるという報告がありますので、100%でも要注意。フルーツはそのまま食べるのがおすすめです」
どうしてもジュースがいいという場合は、ミキサーを使って自分で絞り、食物繊維ごと飲むようにしたい。
サラダ油やグレープシードオイル
料理のときに使う調理用の油。ここにも“がんリスク”が潜んでいる。
まずは最も一般的なサラダ油。原料に大豆油が多く使われているものが主流で、大豆油にはリノール酸という脂肪酸が多く含まれているが……。
「リノール酸はオメガ6脂肪酸というタイプの脂肪酸ですが、これが要注意。がん細胞を増殖させる作用があることが報告されているのです。約3万8000人の女性を対象にした調査では、この脂肪酸の摂取量が多いほど、ホルモン依存性の乳がんリスクが高くなりやすく、摂取量が最も少ないグループに比べて多いグループは乳がんリスクが2・94倍高かったと報告されました」
サラダのドレッシングに使うと風味がいいため、健康志向の人に人気の高い油にグレープシードオイルがあるが、これにはオメガ6脂肪酸であるリノール酸が特に多く含まれているので要注意だ。
がんのことを考えた場合は、オレイン酸というオメガ9脂肪酸が多く含まれている調理油がおすすめ。
「具体的にはオリーブオイルやなたね油、べにばな油やキャノーラ油などです。オメガ9脂肪酸には悪玉コレステロールを抑え、大腸がんの成長を遅らせる効果があります。また、スペインの研究では乳がんのリスクが68%低下したり、イギリスからは膵臓がんのリスクが71%低かったという報告も」
なお、ごま油や米油も人気だが、これらにはがんリスクを上げるリノール酸と、がんリスクを下げるオレイン酸の両方が含まれているので、一度がんを経験しているなど、がんの発症リスクを少しでも低くしたい人は、やはり、オリーブオイルやなたね油などのほうがおすすめだ。
食事やおやつは365日、毎日の習慣。食材選びやメニュー選びなど、少し意識するだけでがんのリスクは変わる。摂りすぎ注意な食材と上手につきあっていきたい。
佐藤典宏先生●がん専門医。九州大学医学部卒、帝京大学福岡医療技術学部教授。著書に、がん発症リスクを下げる“抗がん食材”を使ったレシピ集『がんにも勝てる長生きスープ』(主婦と生活社)などがある。











