要するに、あてつけだ。演説後半には「まだ大丈夫ですか?」と聴衆を気遣いつつ、多くの裏金議員が自民党公認で小選挙区と比例代表に重複立候補していることを「反省がない」とバッサリ斬り捨てた。
高市内閣の支持率は57%で昨年末から10ポイント下落
衆院議員の定数は465議席で、高市首相が進退をかけた勝敗ラインは自民と維新で過半数の233議席。現有230議席だから低すぎる目標だ。負けたらどうなるのか。政治評論家の有馬晴海さんは言う。
「自民党総裁は次の人に変わると思われます。ただ、人気のある小泉進次郎防衛相の出番はまだ先でしょう。44歳と若く、世代交代を嫌がる年長の議員の支持を得るのは難しい。誰しも国会議員になった以上は総理大臣になる芽をつぶしたくないのです。
前回総裁選に立った茂木敏充外相(70)や林芳正総務相(65)、ほかには、小野寺五典党税制調査会長(65)や稲田朋美元防衛相(66)が意欲を示すかもしれません」
毎日新聞が1月24、25日に実施した世論調査によると、高市内閣の支持率は57%で昨年末から10ポイント下落。41%が解散を評価しなかった。自民党の政党支持率は27%と低空飛行が続く。
「それでも自民党は強いと思いますよ。解散理由について自ら“高市早苗が総理大臣でいいのか、どうか”と国民に問いかけたのは、自分の人気を前面に押し出して党の候補を当選させたいからです。“私に辞めてほしくなければ、この人を当選させて”とお願いしているわけです。
唯一の誤算は、立憲民主と公明が組んで中道改革連合ができたこと。連立を解消した公明の支持者の票が減るのは仕方ないにしても、最大野党の票に上乗せされるのは想定外だったようです。だから確実に勝てる勝敗ラインを設定したのです」(有馬さん)
高市首相が味方を増やす意欲にあふれているのは、選挙戦に先んじた党首討論でもあらわに。同席する国民民主党の玉木雄一郎代表(56)を横目に、「国民民主党には早くからプロポーズを送っております」と明かしたのである。
参院では自民・維新で過半数に届かず、国民が合流すれば過半数に届いて安定した政権運営ができる。
高市首相は維新の機嫌を損ねないよう、選挙後の自民・維新の連立維持を「マスト(必須)」とした上で話したから、したたかというほかない。当の玉木氏はプロポーズへの明確な返答を避け、苦笑いだった。











