度数を調整できるものやルーペも同様
最近では、自分で度数を調整できるタイプの老眼鏡も登場しているが──。
「確かに度数は調整できますが、そもそも度数を頻繁に変える必要はないのです。いずれにしても、乱視の補正などはできません。眼科の処方箋をもとに、眼鏡専門店できちんと作れば、乱視の補正もしっかりと行ってくれますし、結果、お得でもあるでしょう」
利用している人も多いルーペ(拡大鏡)についても、注意を促す。
「長時間の使用は推奨できません。そもそも、老眼鏡とルーペでは使用目的がまったく異なります。ルーペの機能は『拡大すること』だけです。ぼやけた文字を判別する作業は脳で行われており、長時間ぼやけたものを見ていると、その画像を正しく読み取れるように脳が補正処理を続けないといけない。
そのため、脳に負荷がかかり続け、目も疲れてしまいます。目と脳、両方のパフォーマンスが落ちてしまうんです」
ちなみに、「老眼鏡を使うと老眼が余計に進むのでは」という声もあるが、これは誤解だという。
「老眼鏡を使ったからといって、老眼が進行することはありえません。老眼は老化現象の一種ですから、個人差はあるものの誰でも徐々に進行するものです」
日常の生活と食事で目を守る対策を
なるべく、日常生活の中で目を労りたいと平松先生。
「まず大切なのは『照明』です。薄暗い場所で本を読んだり、スマートフォンを見たりすると、目は必要以上に緊張します。適切な明るさを確保することで、目の負担を減らすことができます」
デスクワークをするときは、手元だけでなく部屋全体を明るくするのが理想的。そして、姿勢にも気をつけたい。
「スマートフォンやタブレットを見るとき、首を前に出して画面に顔を近づけてしまう人が多い。この姿勢は首や肩に負担をかけるだけでなく、目にも悪影響を及ぼします。画面との距離は30cm以上を保ち、目線がやや下向きになるようにするのが望ましいです」
休憩をとることも大切。デスクワークやスマートフォンを見る時間が長くなると、目はピント調節のために、緊張し続けてしまう。
「1時間に一度は遠くを見て、目の筋肉をリラックスさせる習慣をつけてください。窓の外の景色を眺めたり、部屋の奥の壁を見たりするだけでも効果があります」

















