服装のセンスや見た目に違和感
ケース2
「真剣に交際しています」女性の母親や子どもまでもだました男の言い分とは
「“独身偽装”というのは親や家族といった周囲の人、たくさんの人を傷つける行為なんです」
こう憤るのは、シングルマザーのサクラさん(仮名・35歳)。彼女のケースは、母親や子どもといった家族まで巻き込んだ悪質なものだ。
初婚は20歳。5年間の結婚生活で長男を授かったが、夫の借金や酒癖の悪さが原因で離婚。別れてからは長男と2人の生活を守るのに必死で、恋愛どころか出会いを意識する余裕もなかったという。
そんな生活を送る中、サクラさんには35歳までにもう1人子どもが欲しいという気持ちがあった。そこで2023年3月、彼女が32歳のときに登録したのが、離婚経験者同士が出会えるアプリ。相手をバツイチに限ったわけではないが、バツイチ同士なら子どもがいることについても理解し合える、と思ったからだ。
そのアプリで出会ったのが2022年11月に離婚したばかりの、小児科の看護師で3歳年上の斎藤(仮名)。お互い、好きなアニメの話題で盛り上がり、毎日のようにチャットで話す中、そのアニメ映画を見に行こうと初デートが決まった。
「チャットの文面も丁寧で、誠実な人というのが第一印象でした。実際は、服装のセンスや見た目が“あれ?”と思ったけど、話はすごく合ったんです」(サクラさん)
何日も空けず、2回目のデートで食事をしていると、
「僕の夢は将来、子どもと酒を飲むこと。君の息子ともうまくやっていきたいんだ」
斎藤はプロポーズをほのめかすような言葉をささやいた。あまりにもグイグイくる斎藤にサクラさんは引きつつも、
「君みたいな人はモテるだろうから、普通にしていたら誰かに持っていかれてしまう」
という斎藤の言葉に気持ちは近づいていったという。ただ気になるのは斎藤の離婚理由。そこを聞いてみると、
「妻が子どもを床に叩きつけた虐待の疑いがあってね。彼女はベッドから落ちただけと否定しているけど、絶対にやっていると思う。そんな暴力的なところや、子ども優先ではないことがわかって気持ちが冷めたんだ」
親権は看護師という不規則な仕事のために、母親に持っていかれてしまったと斎藤は話した。しかし、斎藤の車にチャイルドシートが付けられたまま。サクラさんがそのことについて彼に聞くと、
「月1の面会と、子どもが妻に何かされたとき、すぐに迎えに行けるように付けている」
こう説明したという。
斎藤の押しの強さもあり、サクラさんは出会ってから約1か月、3回目のデートで交際を始める。頻繁に逢瀬を重ね、斎藤はサクラさんの母親にも、
「真剣に交際しています」
と、挨拶。父や弟、義妹とも交流を持ち、サクラさんの息子の“父親”として行事に参加までしていたという。3人で旅行にも行き、婚約指輪も贈られた。順調に2人の日々を重ねていたように見えた、2024年の8月─。

















