「ないなら私がつくる」障害児家族の居場所
そんな思いで毎月「レスパイト」という施設に竜成くんを預け、意識的に次男と過ごす時間を作っている。
「レスパイトとは、医療的ケアを行う家族が休養を取るために、障害児を預ける医療的短期入所施設。でも大阪府はその数が少なく、利用や予約に制限も多い。さらに私たちが住む北摂エリアには施設すらありません。現在は府や市町村に訴えかけ、大阪北部にも施設をつくろうと活動中です」
ほかにも障害児のリハビリ支援を行う「療育園」において、重度の身体的な不自由と知的障害が複合した「重症心身障害児」を受け入れる場所が少なく、苦慮している。
「車で片道1時間以上かけて、遠くの療育園に通っています。長距離移動中は、竜成の体調が心配でたまらなくて。1万5000人の署名を集め、市内に施設をつくってほしいと訴えていますが、実現されません」
そうした苦労から、4年前に、重症心身障害児に特化した、児童発達支援・放課後等デイサービス「ここふる」を自ら立ち上げ、支援を続けている。
「障害児を抱える家族は療育園がないために、誰かに相談したり情報交換をしたくても、同じ境遇の親に出会う場所すらありません。仕事復帰もままならず、社会と隔絶されてしまう。
私もそんな悩みがあったので、ただ子どもを預ける施設ではなく、家族同士や、次男のようなきょうだい児同士がつながれる、心のよりどころを育みたいと」
障害児には、成人向けの福祉制度に移行する「18歳の壁」と呼ばれる問題がある。慣れ親しんだ小児科や、児童向けデイサービス、学校にも通えなくなるのだ。環境が変わる負担は計り知れない。
「ゆくゆくは私の施設で、18歳以上の生活介護も行いたくて。この施設を信頼してくださる皆さんを、どうにかして守りたい。それが今の私の使命なんです。障害児の親に義務や責任はありますが、私たちは決してひとりじゃないと、訴えていきたいですね」


















