ハタイクリニック院長の西脇俊二先生。独自の“断糖療法”で多くの末期がん患者を救ってきた
ハタイクリニック院長の西脇俊二先生。独自の“断糖療法”で多くの末期がん患者を救ってきた
【写真】無理なく“断糖”する1日のメニュー例

糖質制限との違い

 炭水化物抜きダイエットや糖質制限ダイエットはトレンドだが、違いは?

「大雑把に言えば同じ考え方です。肉を主食とし、糖を断つ。糖とは、炭水化物から食物繊維を除いた“糖質”のこと。健康によいといわれる野菜や果物も糖質を含みます」

 野菜や果物など、健康によいイメージしかない……。

「特に果物は果糖があるので、私は一切食べません。私たちが口にする糖質は、最終的にすべてブドウ糖、つまりがんのエサに変わるからです」

 西脇先生のクリニックではがん患者に“糖質摂取量は1日5gまで”としている。だが、5gという数字は、果物ならみかん1個、野菜ならトマト1個でたやすくオーバーする数字だ。

米やパンといった主食や、果糖の多く含まれるフルーツ、一部の野菜には糖質が多く含まれている ※画像はイメージです
米やパンといった主食や、果糖の多く含まれるフルーツ、一部の野菜には糖質が多く含まれている ※画像はイメージです

「果物や野菜を制限すると、ビタミンやミネラルの不足が心配になる人も多いでしょう。肉だけでもビタミンやミネラルは補えますが、唯一不足するのがビタミンC。これはサプリメントや点滴で補えますので安心してください」

これならGOOD! ある日の断糖メニュー

<朝食>
・豚ロース肉(3枚)のソテー
・ホウレン草(葉のみ)のソテー
・目玉焼き(2個)

<昼食>
・鶏のしゃぶしゃぶ(鶏肉300g)、
・春菊(葉のみ50g)
・もやし(100g)
・豆腐(120g)

<夕食>
・鮮魚のカルパッチョ
・チーズ盛り合わせ
・ラム肉のステーキ

※野菜が「葉のみ」なのは茎に糖質が多く含まれているから。まさに徹底した断糖食だ。

西脇先生のおすすめする“断糖”メニューの一例
西脇先生のおすすめする“断糖”メニューの一例
西脇俊二(にしわき・しゅんじ)●弘前大学医学部卒業。精神科医、精神保健指定医、認定産業医。『断糖のすすめ 高血圧、糖尿病が99%治る新・食習慣』(ワニブックス)など著書多数。テレビ出演のほか、ドラマ『僕の歩く道』『相棒』『グッド・ドクター』、映画『ATARU』等の医療監修でも活躍。

(取材・文/ガンガーラ田津美)