わが子がひきこもってしまったら、早めに対策したり、支援を求めること。
人に頼る術や相談できる機関を知っておく
「将来の万が一に備えて、お金について学んでおくことが大切です。中高年になると、なかなか人に相談できないこともあると思いますが、これまでお話しした詐欺などの事案も、家庭の事情も、素直に“助けて!”と言ってもらえれば、傷は浅くて済むはずです。人に頼る術や、相談できる機関を知っておきましょう」(石川さん)
夫婦であってもお互いの財布事情を知らない人が多いことも指摘する。
「管理はどちらか一人でやってもいいので、家計状況は夫婦でできるだけ共有しておきましょう。退職金の金額、ローンの状況まで知っている状態にできるといいでしょう。一括管理していたパートナーが亡くなると、残されたパートナーは途方に暮れたり、だまし取られる場合が多い。お金を管理した経験がないからです」(まるこさん)
お金はまかせっきりにせず、把握することが大切だ。
「何よりも、健康でいることが大切です。病気になればそのぶんお金がかかります。健康でいれば長く働くことも可能です。それに、詐欺に引っかからないためにも、判断できる能力を維持していきましょう」
老後資金は、自分の身は自分で守り、慎重な行動を。
石川 智さん ファイナンシャル・プランナー(AFP認定者・2級FP技能士)、精神保健福祉士。一般向けのライフプラン相談・保険見直し相談だけでなく、生きづらさを抱えた人の家計相談やライフプラン相談も引き受ける。
まるこいずみさん ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者1級FP技能士)。20年以上、大手保険会社で勤務、その間に関わったクライアントは延べ1万人を超える。家計改善支援員としても活躍中。