『らんまん』からランクイン
8位は『らんまん』('23年)の槙野万太郎(神木隆之介)。植物学者・牧野富太郎がモデルで、妻・寿恵子を浜辺美波が演じている。
「自分の目標に前向きなところが魅力」(三重県・34歳)、「一途に妻を愛し続ける姿に感動」(神奈川県・55歳)と12票獲得。
「植物に夢中の万太郎だけれど、植物を除けば妻がベストオブベスト。出会ったときから最後まで終始ラブラブで、最終回は若き日の亡き妻が現れ、目と目を合わせてにっこりする。ラブラブ夫婦は最終回が夢物語になる、これも朝ドラのあるある」とカトリーヌさん。夫婦の姿はどこか微笑ましく、キャスティングの妙も光った。
「夢ばかり追ってないで働けよ、なんて部分もあったけど、なんとなく許せちゃうのが神木さんの素晴らしさ。浜辺さんが『夫は私の推しです』とばかりに最後まで支えていくところも良かった。もう今の時代はめったにそんなことはないわけで、美しい一途な夫婦像に憧れる部分もあるのでは」

6位は『マッサン』('14年)の亀山政春(玉山鉄二)。ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝がモデル。妻・エリーを米国出身の女優シャーロット・ケイト・フォックスが演じ、朝ドラ史上初の外国人ヒロインとして話題を呼んだ。
「今から100年以上も前に渡英し、外国人女性と恋に落ち、生涯添い遂げて妻を見送った。素敵すぎる夫」(東京都・55歳)、「夢を追いかけている。妻を愛している」(千葉県・69歳)と、13票獲得。
「ウイスキー造りりがうまくいかずに貧しく苦労するけれど、奥さんが絶対的に支えていく。このブレのなさが評価されたのでは」とカトリーヌさん。こちらもラブラブ夫婦の定番で、ラストは夢物語の展開に。
「先に亡くなったエリーさんとマッサンがぱっと若返って、2人で麦畑を駆けていく。とても美しい最終回で、夫婦の理想の形でもありました」
同数の6位は『花子とアン』('14年)の村岡英治(鈴木亮平)。『赤毛のアン』の翻訳者・村岡花子をモデルに描いた物語で、ヒロインの花子を吉高由里子が演じた。
「頼りがいがあってカッコいい」(宮城県・52歳)、「親しみやすさと周囲への気配り、優しさがある」(神奈川県・58歳)と、13票獲得。
「花子が本を取ろうと背伸びをすると、英治がさっと取って渡してくれる。出会いからして王道のラブストーリー。そこで花子が彼を一瞬好きになるものの、そのときはまだ英治は既婚の身。朝ドラで不倫か!?なんて思わせたけれど……」とカトリーヌさん。
英治は前妻の病死後、花子と再婚し、彼女を支えていく。
「夫がヒロインを応援するパターンで、英治は花子の才能を信じ、後押しをして、最後もめでたしめでたしでした。鈴木さんもハマリ役で、この役がきっかけで全国的に知られるようになりました」