目次
Page 1
ー 年齢に合わせた食事が生涯現役の身体をつくる
Page 2
ー パスタを食べるなら鯖缶と小松菜をプラス
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ー 姿勢や呼吸を意識するだけで変わる
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ー 久持先生も食べている!納豆にちょいプラスの長生き食材

 医師歴40年以上、65歳の今も、医療の第一線で活躍する久持聖子先生。仕事がある日のスケジュールは、朝6時に起床し、8時半から18時まで診療。その後も他の業務や打ち合わせが続き、就寝は夜中の1時を過ぎることもあるそう。

 そんな多忙な日々をパワフルに“現役”として過ごせるのは、やはり健康であってこそ。年齢を重ねていくなかで、久持先生が強く感じているのが、食生活の重要性だ。

年齢に合わせた食事が生涯現役の身体をつくる

「50代以降の中高年世代は、食べる量が減るだけではなく、子どもの独立や生活環境の変化に伴い、食事の習慣も変わってきます。一方で、まだ現役で働いている人も多いですよね。私自身もそうですが、忙しさから麺類やパンなど手軽なもので済ませたり、外食が続いたりすると、どうしても栄養が偏りがちになってしまいます」(久持先生、以下同)

 中高年世代の女性に不足しがちで、長生きするために必要な栄養素として久持先生が挙げるのが、タンパク質とカルシウムの2つ。

「タンパク質は筋肉や血管などの材料となり、健康な身体づくりに欠かせません。カルシウムは骨や歯の健康を支えるだけでなく、筋肉の収縮や神経伝達にも深く関わる重要な栄養素です。ただ、肉や魚など、タンパク質を多く含む食材は焼いたり、煮たりと調理に手間がかかるものが多く、忙しかったり、少量を作るのが面倒に感じてしまいますよね」

 さらに加齢によって、若いころに比べ消化や吸収の働きが落ちていることも栄養不足の原因になっているという。

「カルシウムの吸収力は、加齢で低下します。閉経後の女性はエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少するため、骨にカルシウムが定着しなくなって、骨粗しょう症の原因となります。牛乳や乳製品、小魚、小松菜などを意識して食べないと、カルシウム不足に陥ります」