目次
Page 1
ー 厳選食材で腎臓の機能を改善 ー トマト系スープ
Page 2
ー スプラウトとトマトのスパイシースープ
Page 3
ー 海藻たっぷりスープ

 

 日本人成人の5人に1人が慢性腎臓病と言われており、いま腎臓に注目が集まっている。

腎臓は加齢や生活習慣病で機能が低下します。高血圧や糖尿病、塩分のとりすぎや脱水も負担になります。日々の食生活を整えることが腎臓を守る一番のポイントです

 と話すのは東北大学名誉教授で腎臓専門医の上月正博先生だ。

厳選食材で腎臓の機能を改善

「塩分控えめで栄養豊富なスープが特に効果的です。もし味付けが薄いと感じたら、一気に減らさず少しずつ減らして味覚を慣らしていくのもいいでしょう。野菜やきのこ、海藻を使ったスープは、体内の老廃物を排出しやすくし、腎臓への負担を軽減します。

 さらに、トマトやブロッコリースプラウトなど、抗酸化作用のある食材を加えると腎細胞を守る効果も期待できます。従来、“腎臓は一度機能が落ちたら元には戻らない”と言われてきましたが、生活習慣を見直すことで機能を改善できることもわかってきました」

 今回はレンジとお湯を注ぐだけで作れる簡単スープをご紹介。毎日飲んで、腎臓を守る第一歩をぜひ初めてほしい。

※電子レンジは600Wを使用
※レシピは書籍『腎臓を若返らせる名医のスープ』(上月正博著)より

まいたけとごぼうの豆乳ごまスープ

 ごまの香りに癒される、濃厚クリーミーな一杯

まいたけとごぼうの豆乳ごまスープ
まいたけとごぼうの豆乳ごまスープ

材料(1人分)
・まいたけ……20g
・ごぼう……3~5cm(20g)
・みそ(だし入り)……小さじ1
 A[豆乳(無調整)……100ml、白すりごま……小さじ1/2]

【作り方】
(1)まいたけはひと口大に裂く。ごぼうはささがきにする。
(2)耐熱の器に(1)、みそ、水50mlを入れ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジで2分加熱して混ぜる。
(3)Aを加えてラップをかけ、電子レンジで1分加熱する。

column:ごぼうときのこで高血糖対策

「高血糖を放置すると腎機能が低下し、人工透析を避けられなくなります。そこで大事なのが食後血糖値の急上昇を防ぐこと。ごぼうやきのこに多い食物繊維が糖の吸収を遅らせて急上昇を防ぎます」(上月先生、以下同)

トマト系スープ

 トマトの抗酸化作用で腎臓の細胞の損傷を防ぐ!

温玉トマトスープ

 とろ〜り卵がからむ、すぐに完成のごちそうスープ

温玉トマトスープ
温玉トマトスープ

材料(1人分)
・ブロッコリースプラウト……10g
A[トマトジュース(食塩不使用)・水……各80ml、にんにく(すりおろし)……3g、めんつゆ(2倍濃縮)……大さじ1/2]
・温泉卵…1個

【作り方】
(1)耐熱の器にスプラウト、Aを入れ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジで1分30秒加熱して混ぜる。
(2)温泉卵を割り入れる。

ミルクトマトスープ

 トマトとアーモンドミルク、ふたつの甘みを味わって

ミルクトマトスープ
ミルクトマトスープ

材料(1人分)
・玉ねぎ……1/8個(25g)
・豆苗……10g
A[トマトジュース(食塩不使用)……100ml、アーモンドミルク(砂糖不使用)……50ml、めんつゆ(2倍濃縮)……小さじ1と1/2]

【作り方】
(1)玉ねぎはみじん切りにする。豆苗はざく切りにする。
(2)耐熱の器に(1)、A を入れてふんわりとラップをかけ、電子レンジで2分加熱して混ぜる。

column:血管老化を予防するトマト&抗酸化作用のある玉ねぎ

「トマトに含まれるリコピンには善玉コレステロールを活性化させる効果が。善玉コレステロールは硬くなった血管をしなやかにするので、血管が多く集まっている腎臓の健康に役立ちます。また、玉ねぎに含まれるケルセチンという成分は、活性酸素による腎臓の細胞の損傷を防ぐ抗酸化作用があります。ぜひ意識して食べたい野菜です」