免疫力を高める食事が脳機能を回復させる
篠浦先生は、脳腫瘍の手術を長年行うなかで、がん治療の限界を感じることもあったという。
「がんの悪性度が高いと、手術をしても再発の可能性が高く、抗がん剤治療でも限界がありました。そのときに感じたのが、患者さん自身の免疫力の重要さでした。
あるとき、脳卒中の患者さんの免疫力アップのために『にんにく油』をすすめたら、症状がよくなり、マヒなどの後遺症も現れなかったのです。それ以後、食事療法の大切さに気づき、にんにく油を積極的に食事に取り入れるよう推奨しています」
にんにく油とは、にんにくをオリーブオイルに漬け込んだもの。疲労回復、抗酸化作用などの成分を持つにんにくと、高血圧や動脈硬化の予防効果のあるオリーブオイルを合わせることで、最強のスーパーフードになるという。
バランスと栄養価で病気知らずの身体に
「栄養バランスに優れ、栄養価が高い食べ物を『スーパーフード』と呼び、にんにく以外にも“奇跡のフルーツ”といわれるノニ、インド原産の植物モリンガ、緑茶などがあります。
その効能は古くから知られていましたが、近年は研究が進み、科学的にも効果が認められています」
にんにくは刻んだり、すりおろしたりすると強い香りの「アリシン」が生じる。アリシンを油と一緒に低温で加熱したり、漬け込んだりすると「アホエン」に変化。
血栓予防や降圧作用、コレステロール値や中性脂肪値の改善、抗がん作用など、さまざまな効能があるとされる。
「アホエンは熱に弱く、80℃を超えると有用性がなくなるので注意が必要です。アホエンを摂取するには、『にんにく油』を非加熱で、ドレッシングなどとして使うといいでしょう」
ほかにも、食事は玄米菜食を中心に、発酵食品、海産物、キノコ類、DHAやEPAを豊富に含む青魚類を多くとるようにする。
反対に、身体に良くないといわれているのが、砂糖、小麦粉などのとりすぎ。また、狭いケージなどの環境で飼育された、質の悪い肉類や卵は避けたほうがよいという。
「また、食事療法とあわせて行いたいのが有酸素運動です。太極拳や速足でのウォーキングなどが最適。脈拍が1分間で110〜120を超えない範囲で、軽く汗ばむ程度が目安です。
有酸素運動は脳の血流を促進して、認知症をはじめ、脳卒中など脳の病気の予防や改善に役立ちます」
最近、歩く速度が遅くなったかもと感じたら、まずは「にんにく油」の摂取から始めてみては!











