紺野さんは卵子の数から子どもを持つことは難しいと思い、自分から病院で夫に別れを告げたという。

「検査は一番の課金先」

21歳のとき、卵巣嚢腫により、友人からは妊娠を疑われるほどお腹が膨れ上がっていた産後に出産前に書いた夫の好きなところのメモを見て、夫への気持ちを思い出したそう 写真提供/紺野ぶるま
21歳のとき、卵巣嚢腫により、友人からは妊娠を疑われるほどお腹が膨れ上がっていた産後に出産前に書いた夫の好きなところのメモを見て、夫への気持ちを思い出したそう 写真提供/紺野ぶるま
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夫はすごく優しい人で、『君が賞レースで決勝に進むときのことを思い出してごらん』と言ったんです。『普通の芸人さんは100個くらいネタを作ってそのうちの1個で決勝に行くけど、君は1個のネタで決勝に進めるんだから、数じゃないよ、質なんだよ』『君は卵子が1個あればいいんだよ』って

 夫の言葉どおり、その後、紺野さんは妊娠し無事に出産した。

実は30歳のころから定期検査のたびに子宮頸がんの手前の軽度異形成を指摘されていて、あと少しで上皮がんというところまで進行していたんです。ただ、出産のときに悪い部分が剥がれることがあるとも聞いていました。出産後に調べたところ、子宮頸がんの兆候がなくなっていることがわかりました」

 当初は出産後1か月で仕事に復帰する予定だった。

夫にも両親にも『私が産むから育ててね』と話していたんです。でも、赤ちゃんがかわいすぎて、子育てと向き合うことが楽しみになりました

 大きな幸せを感じる一方で、今後の不安を抱えていたという。

「入院中、赤ちゃんが吐き戻しをしたときに『死んじゃう!』とパニックになったことが不安に苛まれたきっかけのような気がします。

 ネタがうまく作れなくなって現場でスベったり、『女性芸人No1決定戦 THE W』の2回戦で落ちたりして、『親に子どもを預けて仕事をしているのに、誰も幸せにできていない』と落ち込みました。最近になってようやく、本来の自分が戻ってきたように思います」

 自身の経験を踏まえ、紺野さんは検査の重要性を実感していると語る。

検査は本当に大事なことで、一番の課金先だと思います。40歳を過ぎると乳がんや子宮頸がんは自治体の検診でも受けられますし、自分の健康を維持するためにも検査を怖がらず、検査をしないほうがリスクがあるかもしれない、とお伝えしたいです

取材・文/熊谷あづさ 

こんの・ぶるま お笑いタレント。東京都出身。下ネタなぞかけでブレイク。『女性芸人No.1決定戦 THE W』で2年連続準優勝。「紺野ぶるまのなにかをかけるライブ90分」が6月7日に開催予定。