“駅前戦略”を当てた神田さん。成功のウラには別の理由もあったようで……。
みなさんに喜んでもらうのが会社の一番の目標
「日高屋は、ほかの中華料理店やラーメン店と比べてアルコールの売り上げの比率が非常に高いのです。日高屋ではお酒を飲めて食べられる。これは強いです。学者からは“食事かお酒のどっちかを中心にしたほうがいい、どっちつかずはダメ”と言われましたが、私はそう思わなかった。ちょっと飲めて食事もできる。
居酒屋にはお昼の時間帯はあまり人が来ないですが、日高屋には食事があるから来る。夜も軽く飲みに来る人がいる。それに、郊外だと車の運転ができなくなってしまうのでダメです。飲むと食べるが両方できるのが当たりました」
現在85歳で、会長となった今も毎日出社するなど、まだまだ“現役”。
「毎年20店舗ほど新規出店していますが、そのために従業員が出店候補地を探してくれます。いい場所があって、出店するかどうかは私が実際に現地に行って決めます。出店しても失敗すると1億円くらいの損失が出てしまう。失敗が続くと責任を感じて辞めていってしまう人がいるので、私が決めるようにしています。そうして今までやってきました」
部下に責任を取らせない体制で店舗数を拡大。関東地方の1都6県に日高屋グループ全体で472店舗を展開中。4月には日本海側初となる店舗を新潟県にオープンした。
「ゆくゆくは全国チェーンにしようと思っています。大宮から始まって、今は小田原まで広がっていますから、次は熱海、名古屋、大阪と。東北も福島や仙台。そうやって徐々に伸ばしていきたいです。まだまだ駆け出し。これからの勝負です。でも、今のビジネスモデルでしたら、どこに店を出しても売れると思っています」
そんな神田さんの最終的な目標はというと……。
「この会社の最終目標は、儲けることではないんです。利益が出ないと会社は存続できないから大事ではありますが、最終的な目標はやっぱり社員が幸せであること。
それと、もう一つありまして、初めての地域に出店すると近所の人が喜んでくれる。遅くまでやっていて、店の灯りがついているから街が明るくなったと。地元の警察からも明るいから治安がよくなったと言われます。
店を1軒出店すると、パートやアルバイトとかも入れて30人くらい採用することになりますから、雇用促進の意味でも社会貢献ができていると思います。そうやって、みなさんに喜んでもらうのが会社の一番の目標です」
一代で大手飲食チェーンを展開する企業を築いたが、まだまだ発展途上のようだ。

















