“高市流コミュニケーション”

 こうした声が聞かれる背景について、政治ジャーナリストが指摘する。

「高市首相は保守色の強い“鉄の女”イメージがありますが、一方ではかなり気さくな一面も知られています。今回も、参院側との距離を縮めるための“高市流コミュニケーション”だったのでしょう。ただ、永田町では単なる“美容ネタ”では済まされない空気もあります」

 というのも、現在の自民党内では、旧派閥や政策グループの動きが再び活発化しているからだ。

 今回の会食相手の石井幹事長も、先月、新たな議員グループ『自民党参院クラブ』を設立。そこには松山会長らも発起人として名を連ねているほか、議長を除く自民党所属の参院議員100人のうち40人超が参加しており、参院内で大きな影響力を持つグループになるとみられている。

「Xでも、《首相は石井準一参院幹事長が新グループを設立したことを警戒しているが、発起人には松山政司参院議員会長も加わっており、石井氏を牽制する意味合いもありそうだ》といった投稿が見られ、“美容クリーム外交”の裏にある参院内の微妙な力学を指摘する声が上がっています。

 高市政権にとって、参院の安定はまさに生命線。衆院以上に、参院側の空気や人間関係が政局に直結する場面も少なくありません。だからこそ今回の会食も単なる慰労会ではなく、“誰と距離が近いのか”“誰を重視しているのか”をさりげなく周囲に示す政治的メッセージの場だった可能性があります」(前出・政治部記者)

 首相の“おっさん美容キャンペーン”は、永田町らしい笑顔と緊張感が同居する一夜となった。