高齢者の住まいとして知られるのが、国が整備を進めてきた「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」だ。バリアフリーなど高齢者が暮らしやすい環境を備え、安否確認や生活相談などのサービスを受けられる住宅である。しかし一方で、費用面のハードルもある。
サ高住などの施設は費用面の問題も
「住まいの確保と高齢期の介護や生活支援の両方を受けられるサービスですが、そのぶん利用料金が高額になりやすく、誰もが入れる場所ではない、という課題があります」
また、生活支援を必要としない50代は入居対象にならないため、「賃貸住宅に入りにくく、高齢者住宅の対象にもなりにくい」という狭間に置かれる人たちも生まれている。
こうした状況から、不動産業界の中にも、高齢期の新たな住まいのあり方を模索する動きが生まれているという。
「その一つが、見守りやコミュニティー機能を備えた賃貸住宅やシェアハウスをつくる試みです。例えば、高齢者と同じく住宅を借りにくい立場にある外国人留学生が、同じ建物で暮らす取り組みも始まっています。交流が生まれることで、高齢者にとっても留学生にとっても安心でき、互いに助け合う住まい方として注目されています」
また高齢期に向けて、段階的に住まいを移行できる仕組みを検討する事業者も現れているという。
「賃貸住宅に住みながら、隣接するサ高住の食事や見守りサービスを利用できる仕組みを考える事業者もいれば、将来的に介護が必要になったらサ高住へ移行できるなど、段階的に住まいが変えられる仕組みをつくる事業者も現れています。
高齢者が必要としているのは、安心して暮らし続けられる住まいです。『来年出ていかなければならない』『5年後には住めなくなるかもしれない』と年齢で区切られることへのプレッシャーは、高齢者にとって非常につらいものです」














