食生活・ダイエット部門〜後編〜

■日本人は内臓脂肪がたまりやすい体質

日本人は欧米人と比較して、内臓脂肪がたまりやすくて、インスリンが分泌されにくいという体質なのです。これは、古来より日本人が穀物を多く摂取する食生活を続けてきたことに由来します。近年の糖と油の多い欧米風食生活は、内臓脂肪がたまりやすいので注意。とはいえ、内臓脂肪は体質よりも、生活習慣による影響がいちばん。特に学生時代は運動習慣があったのに、社会人になって急に運動をやめたパターンが最も危険です」(前出・坂本先生)

 体質に関係なく太りやすい状況にあると強く認識すべし。

■血糖値を気にする人もスイーツOK!

 近年、日本の糖尿病患者数は急速に増加。ところが、日本人のカロリーと糖質摂取量はむしろ1950年代よりも減少しており、逆に患者数増に伴い増加しているのが、エネルギー摂取量に占める脂質の割合。つまり、糖尿病患者が増えたのは糖質摂取量が増えたからではなく、食の欧米化にあると考えられるのだとか。

 「糖尿病になりにくい食生活で心がけるべきことは、1日3食、穀物や野菜を取り入れたバランスのいい食事を心がけることが第一。さらに夕食は油分を控え、量も少なめにしてできるだけ早めの時間帯にとるようにできればベスト。そのうえで、適量であれば甘いものを食べても問題なし」(坂本先生)

■補正下着+早食いで逆流性食道炎のおそれ!

 お腹まわりをギュッと引き締め、美しいボディラインを演出する補正下着。魅力的なアイテムだけれど、健康の面では取り扱い注意。

「補正下着で胃のあたりを締めつけると、胃を膨らませようとゲップが出て空気や胃酸が逆流し、胸焼けや逆流性食道炎を引き起こすおそれがあります」

 一方、逆流性食道炎を招く要因として、もうひとつ注意したいのが早食いの習慣。

「早食いは血糖値の上昇による満腹感を得ることができず、食べすぎや肥満の原因になることはご存じのとおり。さらに、一気に流し込むと食べ物より軽い胃酸が上に上がり、補正下着と同様に逆流性食道炎の引き金になる危険性も。ゆっくり食べ、胃を締め つけなければ長生きできます」(炭山和毅先生)

 補正下着をつけた状態での早食いは厳禁といえそう。