TBSは'96年、オウムビデオ問題によってワイドショーから撤退。この枠では前出の『はなまる』が生活情報路線でヒットしたものの、'14年以降は迷走が続いている。

 国分太一を起用した『いっぷく!』は1年しかもたず『ビビット』では久々にワイドショーへ回帰。国分がジャニーズ初のワイドショー司会者となり、4年半粘ったが、数字は伸びなかった。

 続く『グッとラック!』では立川志らくにMCを任せたものの、1年半で終了。志らくの妻が不倫をしたり、曜日レギュラーの小林麻耶がロケのドタキャンから降板したりと話題には事欠かなかったが、身内でゴタゴタしていてはスキャンダルを料理するどころではない。そのためか『ラヴィット!』ではまた、生活情報路線に戻すことになる。

 それならいっそ『なないろ日和!』(テレビ東京系)で『はなまる』スタイルの番組を続けている薬丸を呼び戻せば、とも思うが、そうもいかないのだろう。とはいえ、川島の起用も不安だ。『グッとラック!』では、志らくをはじめ、田村淳や3時のヒロイン、フワちゃんなどをレギュラーにしてお笑い色を強めながらも好転はしなかった。また芸人がMCでは、代わり映えがしない。

 そもそも、このままだと博多華丸・大吉の『あさイチ』(NHK総合)を含め、同じ時間帯に吉本芸人の番組が3つ並ぶことに。と思ったら『スッキリ』(日本テレビ系)の加藤浩次は4月からもう吉本芸人ではない。

 '19年の吉本闇営業騒動の際「経営陣が代わらないなら僕はやめる」と反発。専属エージェント契約に切り替えることで決着したが、それも3月での終了が発表された。だとしたら、吉本は加藤をつぶすべく、ライバルとして川島を送り込んだとも考えられる。

 ちなみにこの春、加藤の番組は2つが終了。『この差って何ですか?』(TBS系)では、大好きな尾崎豊の魅力を語り尽くしたあと、

文句苦情受け付けません! なぜならこの番組、今日で終わりだからです。さよなら

 と言って、締めくくった。

 ある意味“狂犬”キャラの加藤らしい終わらせ方だが、こういうところはワイドショー司会者として、芸能人として、武器であり弱点でもある。それがはっきりと裏目に出たとき、彼は『スッキリ』を去るのかもしれない。