400人アンケート
もし、あと1年で人生が終わるとしたら、あなたは何をしますか?

1位 旅行に行く……104人
2位 何もしない・いつもどおり過ごす……47人
3位 おいしい物、好きな物を食べる……44人
4位 身辺整理・終活……44人
5位 家族や友人と過ごす……36人
6位 お金を使い切る……21人
7位 仕事を辞める……17人

 最も多かった答えは「旅行に行く」。その中の約3割が、「世界一周」など海外旅行と答えています。「最後に行きたい場所に行く」との思いは、コロナ禍で旅行ができない現状を反映するものでしょう。

 2位は、「何もしない」「いつもどおり過ごす」。特別なことをするより、穏やかに時間を過ごして人生を終えたいという声が多数ありました。

 また、「家族や友人と過ごしたい」「感謝の言葉を伝えたい」という声や、「子どものためにできることをする」「かわいいペットのもらい手を探す」といった声も。「あと1年」と考えたとき、身近にある大切な存在に気づく人が多いことがわかりました。

先に亡くなった人とのつながりも大切に

~グリーフケアとは? ~

 グリーフケアとは、大切な人と死別した人に対する心のケアのこと。終末期医療に携わる小澤先生は、グリーフケアにも力を注いでいます。

 グリーフケアは、死別の悲しみや喪失感から立ち直るために行われますが、そこでは『死』を肯定的に受け入れることが不可欠です。死は誰にでも必ず訪れる自然なもので、その瞬間はとても静かで穏やかなものです。そして、先に旅立った人とのつながりは、残された人の中で決して消えるものではありません。

「悩んだとき、迷ったとき、『(亡くなった)あの人ならどうするだろう』と、考えてみてください。先に逝った親やきょうだい、友人があなたの支えになってくれることは、とてもたくさんあるはずです」

お話を聞いたのは…小澤竹俊先生●ホスピス医。救命救急センター、農村医療に従事した後、1994年より横浜甦生病院ホスピス病棟に勤務。2006年めぐみ在宅クリニックを開院する。25年で3500人以上の患者さんを看取った。ベストセラー『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』ほか、『折れない心を育てる いのちの授業』(KADOKAWA)など著書多数。
『もしあと1年で人生が終わるとしたら? 』(アスコム刊)「人生をやり直したい」「自分らしく生きたい」と願う人に向けた17のメッセージ。後悔なく生きるために、大切なことが書かれたベストセラー。※書影をクリックするとアマゾンの購入ページにジャンプします

(取材・構成/岡尾知子)