パリ中心部のサントシャペル教会では一面のステンドグラスに「サニージャーニー」の2人とも大感動!
パリ中心部のサントシャペル教会では一面のステンドグラスに「サニージャーニー」の2人とも大感動!
【写真】パリの教会に感動するサニージャーニー、他みずきさんが投稿した闘病生活

「治療の日程や抗がん剤の副作用もあったので、当初は本当に行けるかわからなくて。いざチケットをとろうとしたら人気で売り切れていて。ですが、ぼくたちの動画を見てくださっているオランダ在住の方が美術館に働きかけてくさださり、特別に観ることができるように。それも含め、今回はいろいろな方のご厚意やアドバイスで旅行が実現できました。本当にありがたかったです」(こうへいさん)

「やりたいことリスト」トップ、憧れのフェルメールの絵に会いに行く

 4月後半、2人は10日間の日程でみずきさん憧れのフランス、パリへと旅立った。

「実は最初の頃に比べて抗がん剤の副作用がひどくなってきて、手脚もずっとしびれているんです。抗がん剤を長く続けているがん患者にはよくあるそうなんですが。出発2日前はこうへい君が『やっぱり延期しようか』と言うほどでしたが、前日にはよくなって飛行機に乗りこみました。フランスに着いたら、こうへい君にびっくりされるほどさらに元気に (笑)」(みずきさん)

 22時間のフライト後だったので初日は疲れるだろうからと、のんびりして観光をしない予定だったが、みずきさんはすぐ外出したいと言い出したそう。

「みずきが事前に予定を立てていたんですが、知らぬ間に初日の旅行予定がいっぱい入っていて(笑)。その日は夜までご飯を食べに行ったりして、寝たのは11時ごろ。元気になったのはよかったですが、眠いは眠かったですよ」(こうへいさん)

 とはいえ、みずきさんが大きく体調を崩すことなく過ごせたことはよかったと話す。こうへいさんには約8か月の海外留学経験があったため、英語でみずきさんのやりたいことを叶えるべくサポートし続けた。

フランスでいちばん印象に残ったのは、2人ともパリ中心部にあるサント シャペル 教会でした。ステンドグラスがキレイだとは聞いていたのですが、行くまでこんな素敵なところがあるとは!」(みずきさん)

 反対に大変で印象に残ったことは、泊まったのがスタッフのいない民泊で、客室に入るまで1時間以上かかったこと。

「画像や英語の指示を見ながら、自分たちでカギを見つけて入室するシステムだったんですが、説明も雑なんですよね(笑)。部屋番号も書いてないし、エレベーターもない……。YouTubeでも動画を紹介しているのですが、途中は謎解きみたいになって本当に混乱しました」(こうへいさん)

 海外旅行のお約束、トラブルにいくつか見舞われつつもパリ旅を終えたあとは、フェルメール展を目指してオランダに移動。

最初は弾丸でフェルメール展だけのつもりだったんですが、主治医の先生が『せっかくだからゆっくり行ってくれば?』と言ってくれたので、フェルメールの故郷、デルフトなども訪れることができました。オランダの市場やお祭りでは、おいしいものをいっぱい食べられて。事前に調べ、あれもこれも食べたいってずっと妄想していたので、旅行中は常にお腹いっぱいでしたね(笑)」(みずきさん)