「糖質オフ」はマジックワードにあらず!

 ちなみに、パーティーや忘・新年会の多い年末年始。アルコールに関しては?

「焼酎やウイスキーといった蒸留酒を選んで。醸造酒であれば日本酒よりワインを。甘口よりも辛口を選ぶようにしたほうがよいでしょう。要注意なのは、昨今よく目にする“低糖質”や“糖質オフ”。糖質オフをうたうビールの、ラベル表示を見てください。

 糖質のg数は100mlでの表示が多い。缶ビール1本は350~500ml。1本飲んだら、それなりの量になるはずです。“糖質○%オフ”という表示も、比較対象商品に比べて低減されているだけで、低糖質とは限りません」

年末年始でお酒を飲むシーンも増えるが、“糖類0”の表示に油断しないこと ※写真はイメージです
年末年始でお酒を飲むシーンも増えるが、“糖類0”の表示に油断しないこと ※写真はイメージです
【写真】食のプロが警鐘を鳴らす「気をつけたい”糖質・塩分”メニュー」

 最近続々と登場している「カロリーオフ」をうたうマヨネーズやドレッシングも、同じ理由で油断できない。

こうしたものは確かにカロリーこそオフですが、糖質は多めです。むしろ普通のマヨやドレッシングのほうが、糖質に関しては少ないぐらい

「糖質0」と「糖類0」、に関しても、正しく理解されていないのではと懸念する。

糖質0は、糖類(砂糖など)や多糖類(でんぷんなど)、糖アルコール(キシリトールなどの甘味料)など、一切の糖質が使われていないもののこと。一方、糖類0は、糖類や多糖類こそ含まれませんが、糖アルコールが使われている可能性があるんです

「0」「オフ」という表示を鵜呑(うの)みにして1日何本も飲んだり食べたりしていれば、想像以上に多くの糖分を摂取することになりかねない。

「こうしたものを選ぶのならば“低”や“オフ”よりも“0”を。“糖類0”より“糖質0”を選ぶなど、賢く選択することが大切です。“糖類0”は砂糖が使われていないだけで、実は他の糖分がいろいろ入っていて、糖質ゼロとは限らない!ということ。お酒だけでなく、スイーツも糖質オフなどありますが、表記はよく見ておくべきでしょう」